PCMark Vantage v1.0.1.0(グラフ20~24)
FutureMark
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とはいえ、実際にはコアの数も異なるし、消費電力の違いからTurboの効き方も変わってくるので、一概にCore i7-980Xが遅いとも断言できない。なので、もう少し全般的なコンポーネントベンチマークをということで、PCMark Vantageである。1.0.1ではAES-NIへ の対応がなされているので、ここでの性能向上もありそうだ。
まずグラフ20がOverallの結果である。PCMarkの結果を見ると、結構大きな差ではあるが、細かく見ると差があるのはTV and Movies、Gaming、それとCommunicationで、このCommunicationのスコアが大きな差となっているようだ。逆にMusicとかProductivity、HDDなどは殆ど差が無いといっても良い。
ではGamingは? というとグラフ21の通り、Test 3/4で多少差があるのがわかる(テスト毎のスコアの桁が大きく異なるので、横軸を対数軸にしていることに注意)。で、Test 3の結果をみたのがグラフ22である(これも横軸は対数である)。Data Decompressionに関しては、正直Core i7-975とCore i7-980Xで殆ど差がなく違いはCPU gamingに絞られる。要するにコアの数が多いほど有利なわけで、差がつくのも当然である。
もう一つ、Communicationであるが、グラフ23の様にTest 1/3/4で差が見られる。ここで最大のCommunication 2の詳細をグラフ24にまとめたが、要するにCNG/EES/CBCを使ったData decryptionのスピードが桁違いである。AES-NIが大きな効力を発揮している、という訳で逆に言えばこれを除くと大きな差にはならないと思われる。
実のところCommunication 1/2/4にはみんなこのCNG/AES/CBCの関連(1/4はencryption、2がdecryption)で明確な性能差が出ており、これを除くとCommunicationのテスト結果は殆ど変わらないものとなるだろう。