1月28日より、ウィルコムの注目新製品「HYBRID W-ZERO3」(シャープ製)の販売が開始される。最新のWindows Mobile 6.5を搭載したスマートフォンながら、ケータイライクな操作性も実現した端末に仕上がっている。今回、発売前の「HYBRID W-ZERO3」をお借りする機会を得たので、端末の使い勝手と専用の料金プランを中心にレビューする。

HYBRID W-ZERO3(シャープ製品)

「HYBRID W-ZERO3」は、3.5インチ(480×854ドット)の高精細モバイルASV液晶を搭載したスライドタイプのスマートフォン。本体下部をスライドさせると10キーが現れる。液晶は抵抗膜方式(感圧式)のタッチパネルを採用しており、指やペンなどで操作が可能だ。液晶下部には、円形の4方向キーや通話・終話ボタンなどが配置されている。

本体を閉じた状態でも下部の操作キーとタッチパネルで多くの操作が可能。ただし、文字入力は10キーが必要

本体側面と下部。下部にはW-SIMスロットとUSBポートが並ぶ

電波アイコンは、左からPHS、無線LAN、WILLCOM CORE 3Gのアンテナ。2つの電波を同時待ち受けできる

PHSと3Gで低価格・高速定額通信

「HYBRID W-ZERO3」は、ウィルコムのW-SIMを使ったPHS通信だけでなく、「WILLCOM CORE 3G」によりNTTドコモのFOMA網を使った3G通信にも対応している点が特徴だ。基本は「W-OAM type G」による4xのパケット方式で通信を行い、PHSエリア外では3G通信を使う仕組みになっている。

このため、専用の料金プラン「新ウィルコム定額プランG」が用意されている。月額基本料が1,450円、ウィルコム間の音声通話は無料で、データ通信料は、3Gを使うと上限が5,250円、PHSでは上限2,800円という変則的なプランだ。PCと接続してモデムとして使用した場合も料金は変わらず、3G・PHSを両方使ったとして月額8,050円が上限となる。

NTTドコモのパケット定額サービス「パケ・ホーダイ ダブル」では、月額390円から5,985円(iモードフルブラウザを利用した場合)の2段階定額制プランで、PCに接続してモデム利用した場合は上限13,650円だ。それに対して、新ウィルコム定額プランGの場合、モデム利用でも上限5,250円で収まるというのが特徴だ。PHSだけに利用を絞ればさらに安い2,800円で収まる。

通信速度は、PHS通信の場合は、基地局からの回線を光化した地域では下り最大400kbpsの速度であり、3G網は下り最大7.2Mbps/上り最大5.7Mbpsとなる。速度を求めない場合はPHSを中心に利用し、通信速度が必要な場合や、PHSがカバーしていないエリアで通信をしたい場合は3G網を使う――といった使いわけが可能だ。人口カバー率はPHSが99%、3Gは100%。なお、WILLCOM CORE 3Gはデータ通信専用で、通話は行えない。3G用の電話番号も割り当てられているが、電話をかけても通話はできないので注意が必要だ。