日常的な機能の改善項目

日常的な繰り返し作業に対する配慮として、まずコピー&ペースト機能に着目。同社によれば、平均的なビジネスパーソンは1カ月に1,500回程度のクリックを行い、その2割に当たる300回はコピー&ペーストをしているそうだ。しかも、その後に最もよく行われるのはアンドゥということで、コピー&ペーストが期待通りに行われるように機能を改善した。ペースト時に、張り付けオプションのアイコンが表示され、そこにカーソルを合わせると、実際の張り付けイメージがプレビュー表示されるようになったことで、ユーザーは確認しながらペーストができるようになった。

Office 2007から導入されたリボンUIは、ユーザーの6割以上が好印象だったというが、一方で、リボンUIのカスタマイズとOfficeボタンが分かりにくいという声もあったという。そのため、リボンUIにはカスタマイズ機能を追加。タブの中の機能を自由に入れ替えられるほか、オリジナルのタブを作成し、そこに好きな機能を追加できるようになった。

リボンUIのカスタマイズは、タブの右クリックから

カスタマイズ画面

新しいタブの作成も可能

作成したタブが表示されている

Officeボタンは、「ファイルタブ」で置き換えられる。ファイルの保存や印刷、共有といった操作が集められ、さまざまな操作が1画面で行えるように改良されている。

Officeボタンがなくなり、1画面でさまざまな作業が行えるファイルタブが追加された

印刷プレビューを見ながら印刷設定も行える

また、画面のスクリーンショットを撮って貼り付ける作業を簡略化するため、「スクリーンショット」ボタンが追加された。これを押すと、現在起動しているアプリケーションの画面がサムネイル表示され、それを選択するだけでスクリーンショットがOfficeファイルに貼り付けられるようになった。

挿入タブの「スクリーンショット」

現在起動しているアプリケーションのウィンドウがサムネイルで表示されている。これをクリックするとスクリーンショットが追加される

日本語入力ソフトのIME 2010では、最適化やパフォーマンスの改善を行い、変換速度が大きく改善したという。IME 2007 SP2と比較して、変換速度は2倍以上になり、動作速度も25以上高速化したそうだ。また、辞書のアップデートにWindows Updateを活用する方針で、自動的に辞書が更新されるようにする計画だ。

辞書機能ではさらに、XML形式のアドイン辞書が作成できるようになり、作成した辞書ファイルをダブルクリックすると自動でインポートされ、変換に利用できるようになっている。

「こうだくみ」を入力して変換したところ

アドイン辞書をダブルクリックでインポートする

インポートされたアドイン辞書は、検索エンジンbingの検索上位語

その後、変換すると候補に芸能人の「倖田來未」の名前が現れた