本製品はロングバッテリーライフを実現するために、CPUにIntelのAtom Zが採用されている。省電力でありながらパワフルな処理が魅力のCPUだが、Windows 7を搭載した本機ではどの程度の性能なのかを、ベンチマークソフトを使って検証してみた。
FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマークソフトである「Vana'diel Bench 3」を動作させたところ、さすがにグラフィックチップがIntel GMA500のため、かなり低い結果となった。ゲーミングPCとして本製品を購入する人はいないと思うが、せっかくなら本機でゲームも楽しみたいと考えていた人には残念だがオススメできない。またFuturemark社の「3DMark」でもベンチマークテストを行ったが、やはりよい結果は得られなかった。もともとかなり重いベンチマークソフトのため、GeForce系やRadeon系のグラフィックチップを搭載したノートPCでないかぎり、良好な結果となることはまずない。そのため想定内の結果に終わったとも言える。
■Vana'diel Bench 3 | |
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High | 436 |
Low | 764 |
■3DMark06 | |
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SCORE | 48 |
SM 2.0 Score | 33 |
SM 3.0 Score | N/A |
CPU Score | 536 |
ひとつ残念だったのは、動画系のパフォーマンス。動画サイトのYouTubeでHDの動画を再生したところ、若干のコマ落ちが見られた。映像の内容がわからないほどコマ落ちするワケではないが、秒間20~25フレーム程度しか再生されていないと思われる。
PCMark05でもテストを行ったが、CPU、Memory、Graphics、HDDはすべてN/Aとなってしまい、トータルは1207という結果になった。この数値だけ見るとノートPCの中でも決して速いというわけではないが、Atom搭載のPCとしては平均点ではないだろうか。
■PCMark05 | |
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PCMark | 1207 |
CPU | N/A |
Memory | N/A |
Graphics | N/A |
HDD | N/A |
本製品のウリであるバッテリーライフについては非常に優秀で、「Vana'diel Bench 3」をLowモードでループテストした結果、2時間56分も動作し続けた。試用機には標準バッテリーパック(S)が装着されており、ゲームプレイ時と同じ環境でと考えワイヤレスLANをオンにして実行したが、オフにして実行すればさらに長い動作が可能だ。この動作時間だけを見ると、多少ロングライフなPCといった程度の印象かもしれないが、このボディーの薄さにマウントできるバッテリー容積を考えれば、驚異的な動作時間と言っても過言ではない。
また試用機にはSSDが搭載されていたため、CrystalDiskMark 2.2.0を使用したテストも行った。テストサイズを50MBに設定し、5回テストの平均値を測定したところ、シーケンシャルリード・ライト、ランダムリードに関しては良好な結果が得られた。ただランダムライトに関しては、SSDにしてはかなり遅い結果となった。ただしSSDは、高速化ツールなどが数多くリリースされているので、それらを導入すればこの数値は大幅に改善されるため、問題はないだろう。
■CrystalDiskMark 2.2.0 | |
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Sequential Read | 63.821 MB/s |
Sequential Write | 40.138 MB/s |
Random Read 512KB | 60.154 MB/s |
Random Write 512KB | 2.541 MB/s |
Random Read 4KB | 3.485 MB/s |
Random Write 4KB | 1.271 MB/s |