実際に通信速度を見てみよう。今回のtype Pに搭載されているWiMAXモジュールは、インテルの無線LANとWiMAX一体型モジュールを採用している。スペックは前述の通り上下最大13Mbps/3Mbpsとなっており、正直なところ下りで10Mbps越えは難しいところ。
今回は、東京都内で深川、市ヶ谷、竹橋、六本木の3カ所において、Radish Network Speed Testingを使ってテストしてみた。ちょうど訪問した場所なのであまり法則性はないが、深川は1階建て店舗内、市ヶ谷と竹橋はビルの中、六本木はホテル内での測定となった。いずれも5回試行して平均値を出した。
場所 | 深川 | 市ヶ谷 | 竹橋 | 六本木 |
---|---|---|---|---|
上り | 4.91Mbps | 1.96Mbps | 1.39Mbps | 3.18Mbps |
下り | 487.6kbps | 47.1kbps | 50.14kbps | 520kbps |
場所によってかなりばらつきがあるのが分かる。市ヶ谷はオフィスビルで窓から離れたスペースだったのが影響したようだ。ただ、竹橋は窓際だったにもかかわらず速度が出なかったのは少し不思議。六本木はホテル内にもかかわらずかなりの速度が出ていた。 深川と六本木レベルの速度が出るとかなり快適だ。この通信速度で屋外でもいつでも常時接続できるのだから頼もしい。速度のばらつきやエリアの狭さなど、まだまだ課題はあるが、WiMAXのメリットを考えれば、現時点でも十分価値のあるサービスだと感じた。
繰り返しになるが、WiMAXのメリットは高速大容量と、いつでもすぐに接続できるという手軽さにある。そのメリットをもっとも享受できるのは、いろいろな場所によく移動する人で、特に現時点で都内を中心に移動する人。そして、移動した場所でネットを使った作業を頻繁にするような人だ。
移動が多いエグゼクティブや営業マンなどが当てはまるだろうし、特に電車や徒歩でいろいろ動き回らなくてはならない人は、軽くて場所もとらず、いつでも取り出せるtype Pが適している。
その意味では、type PとWiMAXはベストマッチな組み合わせといっていい。手軽にいつでも使えるノートPCが、手軽にいつでもつながるノートPCへと変貌してくれる。一度使ったら、手放せなくなるのは間違いない。
仕様 | |
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製品名 | VAIO type P |
CPU | Intel Atom Z520(1.33GHz) |
チップセット | Intel US15W |
メモリ | 2GB |
HDD | 60GB |
光学ドライブ | なし |
グラフィックス | チップセット内蔵 |
ディスプレイ | 8型ウルトラワイドUWXGA(1,600×768ドット) |
オーディオ | HDオーディオ、ステレオスピーカー |
ネットワーク | IEEE802.11b/g/n無線LAN、モバイルWiMAX |
インタフェース | USB2.0×2、Bluetooth×1、ヘッドホン出力(ステレオミニジャック)×1 |
拡張スロット | メモリースティックDuoスロット×1、SD/SDHC/MMCスロット×1 |
バッテリ駆動時間 | 約4.5時間 |
サイズ/重量 | 約W245×D120×H19.8mm/約636g |
OS | Windows Vista Basic |
付属品 | ACアダプタ、取扱説明書、スティックポインターキャップ(予備用×2)ほか |
実売価格 | 54,800円 |