「定数」に名前を付ける
定数とは変数とは対照的に、計算途中やプログラムの内部で変化することのない固定した数値のことです。円周率のように永久不変のものだけでなく、消費税率のようにいつか変わるようなものでも、とりあえず固定であるものなら定数といえます。数値のままだとその意味がわからなくても、名前を付けることによってその意味が明確になる典型的な例と言えるでしょう。
「セル範囲」に名前を付けるよりも即役立つので実用的です。「定数」に名前を付けることは[新しい名前]ダイアログボックスを使わなければできません。今まで紹介してきた「セル」などに名前を付ける方法とは出だしが違って、先に選択はしません。次の手順で操作します。
- リボンを[数式]タブに切り替える
- [定義された名前]グループの中にある[名前の定義]コマンドをクリックする
- 「新しい名前」ダイアログが開く
- 「参照範囲」欄の「=」以降を「定数」に書き換える(図6)
- 「名前」欄に「定数」に付けたい名前を入力する(図6)
- 「OK」ボタンを押す(図6)
名付けられた「定数」は名前ボックスのリストには表示されません(図7)。「数式」リボンの[定義された名前]グループの中にある[数式で使用]コマンドをクリックすると、こちらのリスト中には「定数」の名前も表示されます(図8)。数式の入力中にここから定数名を選ぶと、数式の中に定数名が入力されます(図9)。
図6 「5%」という定数に「消費税率」という名前を付けて、その意味を明確にする例です。「新しい名前」ダイアログの「参照範囲」欄の「=」以降を「5%」に書き換え、「名前」欄に「消費税率」と入力し、[OK]ボタンを押します |
図7 名前ボックスの▼をクリックしてリストを出しても定数「消費税率」はでてきません |
図8 「数式」リボンの[定義された名前]グループの中にある[数式で使用]コマンドをクリックすると、リストの中に定数「消費税率」があります |
図9 名付けた定数「消費税率」を数式の中で利用しています。消費税を計算していることがはっきりとわかります |