ASUSのEee PC 1003HAGは、ドコモの通信ユニットを搭載したネットブックだ。CPUには、Atom N280を採用し、液晶は、ネットブックで標準的な1,024×600ドット10インチである。また、無線LANがIEEE 802.11n(Draft 2.0)に対応しており、ネットブックとしては、比較的高機能な部類に入るだろう。メーカー参考価格は、69,800円である。
スペック等
このASUS Eee PC 1003HAG(以下1003HAGと略す)は、同社の1002HAEとスペックやデザインがよく似ている。このモデルをベースに、W-CDMAのデータ通信モジュールを搭載したのではないかと思われる。主なスペックを表1に示す。
■表1 | |
CPU | Intel Atom N280 |
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クロック周波数 | 1.66GHz |
メモリ容量 | 1GB |
LCD | 10インチTFT 1,024×600ドット |
グラフィックス | Intel GMA 950 |
HDD | 160GB |
LAN | 100Base-T/10Base-T |
WLAN | IEEE 802.11b/g/n(draft 2.0) |
Bluetooth | 2.1+EDR |
バッテリ駆動時間(充電時間) | 4.3時間/2.1時間 |
サイズ | W264×D181×H28mm |
重量 | 1.4kg |
USB | USB 2.0×3 |
その他I/F | RGB、カードリーダ、ヘッドホン、マイク |
Webカメラ | 130万画素 |
CPUは、1.66GHzのAtom N280。従来のN270よりもわずかにクロックが向上しており、クロック比程度の性能差はある。また、バス速度も向上している。チップセットは、945 Expressチップセットで、グラフィックスは、GMA 950。この点では、従来機種とほとんど変わりがない。
液晶は1,024×600ドットであり、通常のネットブックの範疇を越えるものではないが、10インチで多い1,024×576ドットと比べれば、この解像度での24ドットには大きな価値はある。
USBポートやRGBコネクタなど、装備しているインターフェース、コネクタ類は、ネットブックとしては標準的なものだが、無線LANに802.11nを採用している機種はそれほど多くない。最近では、11nを搭載した無線LANルータも価格がこなれてきたし、多くのユーザーが使っていると思われる。速度や到達距離的に有利な11nを使えるというのは、メリットといえるだろう。
バッテリ駆動時間は、4.3時間。一日持ち歩いて使うには、少し容量不足を感じる。モバイルでも、ACが使えるファーストフード店などでの利用が中心になりそうだ。ただ、充電時間が2.1時間と短いのはメリットだ(長時間動作が可能なネットブックでは、充電時間が半日近いものもある)。また、ACアダプタも小型のタイプで持ち運びに苦労することはないだろう。本体重量が1.4kg軽量でもあるし、どちらかというと、ライトなモバイル利用が中心となるだろう。