2月に発売された「HDR-XR500V/HDR-XR520V」は、先進の機能を一気に詰め込み、"次世代機"と呼ぶにふさわしい出来栄えだった。その機能を継承し、さらに小型軽量化を実現したのが今回紹介する「HDR-CX500V/HDR-CX520V」だ。従来の10倍もの補正範囲を持つ「光学式手ブレ補正(アクティブモード)」がさらに進化し、動画では世界初となる回転ブレまで補正してしまうというのだ。手ブレ補正の検証を中心に、細かな使い勝手をレビューしてみたい。

バッテリー込みで450gの小型軽量ボディ

今回紹介するのは8月発売予定の「HDR-CX500V」だ。同時発売される「HDR-CX520V」との違いは、内蔵メモリの容量とボディカラーのみ。CX500Vは内蔵メモリ32GBでシルバーカラー、CX520Vは内蔵メモリ64GBで黒を基調としたカラーとなっている。

CX520(500)Vは、春モデル「HDR-XR520(500)V」に搭載され話題となった新機能、裏面照射技術を採用し感度とS/N比を向上させた「"Exmor R"CMOSセンサー」や高性能「Gレンズ」、自然なボケが表現できる虹彩絞りといったメカニズムだけでなく、自然逆光補正やGPS機能といった使い勝手のよい機能も引き継いでいる。上位モデルとなるXR520(500)Vは、HDD記録という事もあってやや大きく重い。男性ユーザー用、つまり"パパカメラ"としてなら問題はないが、"ママカメラ"として考えるともっと小型軽量であることが望まれたようだ。

そこで、XR500(520)Vの機能はそのままに、小型軽量の内蔵メモリモデル「HDR-CX12」や「HDR-CX120」のボディに詰め込んだのが、今回発売されるCX500(520)Vと考えればわかりやすい。撮影記録時間が短くなりビューファインダーがなくなったが、撮影時重量が580gから450gへ、そしてボディサイズも縮小された。撮影時重量500gというのは、昔からビデオカメラの長時間撮影で許容できる境界で、それを切っているというのは地味ではあるが大きなポイントといえる。

子どもを撮影する際、母親がビデオカメラ担当というのはよくあるパターン。小型軽量で女性でも持ちやすく長時間撮影でも負担が少ない

正面

グリップ側

液晶側

背面

正面(液晶オープン)

背面(液晶オープン)

液晶側(液晶オープン)

底面

本体底面の三脚取り付け穴は、カメラ重心から大きくずれている。これは三脚に取り付けたままでバッテリー交換を行えるように配慮したものだが、パンやティルトなどのカメラワークではセンターが出ないので注意したいところだ。