産業技術総合研究所ブース~3Dリアル・フル体感型釣りゲームを展示

CG世界でのインタラクションを現実世界の生身の感覚にフィードバックさせる研究としてハプティクス(HAPTICS:触覚学)分野の研究がある。産業技術総合研究所ブースでは、このジャンルの研究を釣りゲームに応用するデモンストレーションを実施していた。

産業技術総合研究所が開発したのは、偏心回転する回転子の回転方向や回転位相を制御することで、「押す・引く・浮き上がる」といった力覚を再現する「ジャイロキューブ」システムだ。物理学的なエネルギーとしてはプラマイゼロの反復運動であっても、非線形な慣性力を感じると、人間は強く掛かった力の方を強く感じてしまい、特定方向への力覚を得てしまう。

この錯覚による力覚を「釣りの引き」に応用したのがこのデモというわけだ。

被験者が持っているのが釣り竿の役割を果たすコントローラ。この中に特定方向に引っ張られるような力覚を生じさせるジャイロキューブが組み込まれている