Javaの生みの親、James Gosling氏

カリフォルニア州サンフランシスコにおいて、6月2日(米国太平洋夏時間)より4日間に渡って開催されていた「2009 JavaOne Conference」。最終日のGeneral Sessionには例年通りJavaの生みの親であるJames Gosling氏が登場した。「James Gosling's Toy Show」と名付けられたこのセッションでは、同氏がJavaを利用した最新技術や導入事例、Duke's Choice Awardの受賞作品などを紹介するというのが恒例の形式となっている。開発者によるデモを見るGosling氏の楽しそうな顔からは、本当にこの方はJavaを愛しているんだなと感じさせられる。

今年の"Toy Show"では、開発者や関係者による解説やデモを交えながら全部で16の作品/プロダクトが紹介された。本稿ではその様子を写真と共に紹介したい。

Javaクラスタリングツール「Terracotta」

最初に紹介された「Terracottaは、米Teracottaが開発しているJavaアプリケーションのクラスタリングソフトウェアである。複数のJVM上で同じJavaオブジェクトを共有することが可能で、これによってJavアプリケーションにおいて高いスケーラビリティを確保することができる。2006年末に基本機能がオープンソース化され、Terracotta社のサイトより無償でダウンロードおよび利用ができるようになった。4月14日には最新版となるTerracotta 3.0がリリースされている。

Terracottaはすでに商用レベルで広く利用されており、多くのJavaアプリケーション開発者がシンプルな手段で高いスケーラビリティを確保できるようになった。この点が評価されたことにより、同製品は今年のDule's Choice Awardを受賞している。

Dukeトロフィーを渡されるTerracotta CTOのAri Zilka氏