さらにBento for iPhoneは、単にデータベースを持ち歩くだけの閲覧アプリではなく、データベースの作成から編集までできるのが大きな特徴だ。利用できるフィールドの種類は、デスクトップ版Bento2とほぼ同じで、日付であればドラムロール式の入力方法で登録でき、iPhoneのカメラロールにある画像を貼り付けることも可能だ。また、Bento for iPhoneからカメラを起動し、撮影した写真を登録することもできる。
Bento for iPhoneを利用すればiPhone単体で一からデータベースを作成することもできる。「New Library」を選ぶと、Bento 2と同じようにテンプレートからデータベースを作成可能だ。ただし、Bento for iPhoneは英語版のため、テンプレートで作成されるレコードのフィールド名は英語になっている。日本語の入力は問題ないし、新たにレコードを作成する場合に日本語でフィールド名を付けたり、既存のものを日本語に書き直すことは可能だ。とはいえ、Bento 2では同じフィールドが日本語名に置き換わるため、いったん同期するとBento for iPhoneのフィールド名も日本語になってくれて便利だ。
また、テンプレートの「To Do Items」を使えば、iPhone標準のカレンダーアプリにはないTo Doを管理することができる。各ライブラリには検索窓が用意されているほか、Home画面には「Search」を用意。すべてのライブラリを一括して検索することができるので、特定のレコードを探すのも容易だ。
無限に広がる可能性
Bento 2とBento for iPhoneを組み合わせることで、本格的なデータベースをいつでも持ち歩くことができるようになる。iPhone上で編集が行え、データの確認だけでなく編集作業も行えるというのは大きなポイントだ。
自分の音楽や映画、本、趣味などのコレクションを登録しておき、外出先で新しいものに出会った場合に、すでに所有しているかどうかを確認する、といった用途にも使えるし、日記やグルメ記録などはその場ですぐにiPhoneで書き込める。データベースはレコードが増えれば増えるほど使い勝手が向上していく。外出先でも手軽に使えるiPhoneのおかげで、さらにデータベースが活用しやすくなるだろう。
iPhone向けアプリには、特定用途向けのデータベースアプリも登場している。その中にあってBento for iPhoneのメリットは、デスクトップ版と連携し、さらに自由にレコードの項目を作成してデータベースを構築できる点にある。
用途は無限に広がり、応用範囲は非常に広い。ファイルメーカーのサイトには、Bentoの活用例がたくさん載っている。こうした情報を参考にしつつ、自分ならではのデータベースを作ってみてはいかがだろうか。