ZOTACから登場したMini-ITXマザーボード「IONITX」シリーズは、NVIDIAのIONプラットフォームを採用した製品。久しくMini-ITXマザーボードを買っていなかった筆者が、先週のショップ取材のときにうっかり購入してしまったほど魅力的なモデルである。というわけで、早速レビューしてみたい。

ZOTACの「IONITX」シリーズ

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IONITXは、CPUにIntelのAtomプロセッサを搭載している。従来のAtomマザーボードと大きく異なるのは、NVIDIAの統合型チップセットが組み合わされている点。945G系チップセットのこれまでの製品は、グラフィックス性能にやや難があったが、これでDirectX 10世代の強力なGPUコアが利用できるようになる。実際のパフォーマンスについては、以前掲載したレビューも参照してもらいたい。

NVIDIAはこれを「ION」プラットフォームと呼称している。ちなみに同社は当初、搭載チップセットを「GeForce 9400M G」と説明していたが、ION向けにはブランドを分けた模様で、現在、同社WEBサイトなどでは「ION Graphics Processor」という名前で紹介されている。ただこれはブランディング上の問題ということで、NVIDIAによると、両者ともスペック的には同一のチップだそうだ。

"ION"というチップセット名はCPU-Zの画面でも確認できる

ちなみにNVIDIAのIONリファレンス機ではこうだった

ZOTACのIONITXシリーズとしては、CPUの違いで2種類(Atom 230/330)、電源の違いで2種類(ATX/ACアダプタ)があり、その組み合わせとして計4種類の製品がラインナップされている。筆者が購入したのは、最も安価なシングルコアAtom+ATX電源のモデル「IONITX-B-E」になる。

IONITXのシングルコアAtom+ATX電源バージョン「IONITX-B-E」

CPUとチップセットは一体型の大きなヒートシンクが覆う

製品には、SATAケーブル、マニュアル、ドライバCDなどが同梱される

このあたりの空きパターンは、おそらくACアダプタ版で利用されるものだろう

ファンレスなのはちょっと驚きだが、むき出しで使っているとアイドル時でも触れないほど熱くなってしまったので、実際の作業においては4cmファンを乗せて利用した。ケース内のエアフローには注意したい。