ポーケンに集まってきた人たち

「Poken Night!!」に参加する前に興味深かったのは、どんな人たちが集まってくるのかだった。当日、筆者が"ハイフォー"した人たちには、Web関連の開発者やディレクターとその関係者、広告業界などといった、やはりこの手の話題に早い人たちが多かったが、ダンスインストラクターやAI研究を行なう大学院生などいろいろな方にも出会えた。「箱買いをして社内で配った」というサイバーエージェントの関係者や、グーグルの「グーグルで、できること」キャンペーンに関わるWieden+Kennedy Tokyoのデジタルアートディレクター・大野真吾氏にもお会いできた。普段なら仕事上の関係者であり、かしこまっての挨拶から始まる相手も、"ハイフォー"からの始まりは、お互いの打ち解け感のようなものが加速されるのがポーケン交換の良さであろう。

一人バンド『Merce Death』としても活動をしているデジタルアートディレクター大野真吾氏によるスペシャルライブで盛り上がる。iPhoneを使ってライブストリーミングする姿も

無線LAN内蔵のSDメモリカード「Eye-Fi」を使ってWeb上にアップした写真を、オンタイムにムービーとして会場内に流したり、その写真にタブレットPCを使って落書きしたりといったネットとの連動も面白かったし、グーグルのAndoroidプラットフォームをポーケンとつないだテスト版アプリケーションやiPhoneを使ったライブストリーミングなど、「おっ!」というモノを持参して盛り上げる人たちもいて、主催者側も参加者も、さすが最先端の情報に敏感なアンテナが立った人たちの集まりといった感じだった。

会場で撮影した写真をEye-Fi経由で即座にサーバにアップロード。タブレットPCを使って落書きとその保存ができるという「PHOTOGAKI(開発:ワンパク)」がイベントの盛り上げに一役買っていた

今回の「Poken Night!!」は、cazuki氏のTwitterの"つぶやき"から始まってのノリ的な企画だったが、企画や運営にあたってのスピード感、ネット上でのクチコミ力、Webのソーシャルをオフへと繋げる場の提供、商品やサービスの提供元ではなくユーザ主体型――といったあらゆる点で、Web時代の新しい形のイベントではないかと感じた。

Cazuki氏は、今回の「Poken Night!!」開催を機に、以前から"ブロガー交友イベント"などを一緒に手掛けていた仲間のWebデザイナーたちと、改めてイベントユニット「HiMA(ハイ・エム・エー)」を発足させている。HiMAでは、消費者と企業が同じ目線で交流できる楽しいイベント企画を目指しているそうで、次回は写真を撮るのが好きな人たちに向けた「Photo Walking(仮)」を企画中とのことだ。

プログラマーでありコンサルタントのTakeshi Kabata氏は「交換した情報内容をその場で確認したいというニーズもあるのでは?」とアンドロイド携帯にポーケンを繋いでデータを見ることのできるアプリケーションを見せてくれた。同様のアプリがiPhoneでも可能とのこと