小さなボディに多彩なモードを搭載

DMC-G1のアウトラインを見ていこう。マウントはもちろん「マイクロフォーサーズ」。撮像素子は従来のフォーサーズと同じ4/3型となる。解像度は有効1210万画素。これはオリンパス「E-30」よりもわずかに少ないというものの、フォーサーズ系としてはもっとも解像度の高いクラスとなった。

「スーパーソニックウェーブフィルター」を搭載し、秒5万回の超音波振動で撮像面に付着したゴミやホコリを除去する。手ブレ補正はボディではなく、レンズ側に搭載される。

ISO感度はISO 100からISO 3200の設定が可能としている。連続撮影は最高で秒3コマ。最高シャッター速度は1/4000秒。ライブビューの要となる液晶モニターは46万ドットの3.0型。フリーアングル機構をもち、ローアングル・ハイアングルでも撮影しやすくしている。ちなみにフォーサーズ系の撮像素子はアスペクト比(縦横比)は4:3だが、DMC-G1の液晶モニターは3:2と、少し横長になっている。

オートフォーカス機構は先に述べたように位相差式ではなく、撮像素子に映った像からピントを拾い出す「コントラスト検出式」のみとしている。AFポイントは最大23点の自動選択のほか、1点固定、顔認識、追尾AFも選択できる。また、液晶モニターとEVFの切り換えはアイセンサーを装備することで、顔が近づくと自動で行なわれる。手動で切り換えることも可能だ。またEVFは144万ピクセルと、液晶モニターよりもピクセル数が多い。

通常の一眼レフと同様にP・S・A・M(プログラムAEなど)の撮影モードを持つが、自動モードも多い。ダイヤルで選択する「人物」、「風景」などの「アドバンストシーンモード」のほか、「赤ちゃん1・2」、「パーティー」、「ペット」などのシーンモード(SCN)も装備する。そしてカメラまかせで撮影する「インテリジェントオートモード(iA)」もある。このあたり、コンパクトカメラで培ってきた機能と、一眼レフで一般的な機能を両方盛り込んだようだ。

正面。一眼レフらしい、非常に端正なスタイル

背面。モニターは3.0型のフリーアングルタイプ

上面。フォーカスモードやドライブモードなどはレバーで切り換える

撮像素子は従来フォーサーズと同じ4/3型。ミラーがないため、すぐそこに撮像素子がある

マイクロフォーサーズ専用のレンズ

現在のところ、マイクロフォーサーズ用レンズは、DMC-G1のキットレンズの2本だけ。また、「G VARIO 14-45mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.」(以下、G14-45mm)はDMC-G1のセットのみで、単品での発売は行われていない。望遠ズームレンズ「LUMIX G VARIO 45-200mm/F4.0-F5.6/MEGA O.I.S.」は単品で発売されており、価格は3万8,000円前後。どちらも手ブレ補正機構を内蔵しており、明るさなどは標準的なところ。

いずれにしても、始まったばかりのためマイクロフォーサーズはレンズが少ない。ロードマップ(開発・発売予定)も公開されているが、十分なラインナップにはもう少し時間がかかりそうだ。もちろんオリンパスからも発売されるはずなので、これも合わせて楽しみにしたい。

もうひとつ、マウントアダプター「DMW-MA1」(価格:オープン、実売1万7,000円前後)を使用し、従来のフォーサーズレンズを使用する方法がある。しかしほとんどはオートフォーカスが使えず、マニュアルのみとなる。詳しくはパナソニックの対応表を確認してほしい。

マイクロフォーサーズ機でフォーサーズ用のレンズを使用するマウントアダプター「DMW-MA1」。オープン価格だが、実勢価格は16,000円前後

マウントアダプターを使い、DMC-G1に初期のオリンパス製14-45mmを装着。レンズが大きく見える

左と同じ状態。ただし、ほとんどはオートフォーカスは使えない

G14-45mmの撮影画角。これは広角端の14mm(28mm相当)

同じく25mm(50mm相当)

同じくテレ端の45mm(90mm相当)