1983年に設立され、今年で設立25周年を迎えたFPGAベンダ大手の米Altera。世界初のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)「EP 300」を1985年に開発したほか、2008年5月には、40nmプロセスを採用したFPGA「Stratix IV」とASIC「HardCopy IV」を発表するなど、FPGA/PLD業界で常に技術開発の先頭に立ってきた。

同社の特長は、日本でのFPGA/PLDにおけるシェアが高いこと。そして全世界の売り上げに日本が締める割合が20%以上であること、といった具合に日本での活躍が目立つ。

そんな同社の日本法人である日本アルテラ代表取締役社長の日隈寛和氏に、Alteraの現状とFPGA/PLDに関する今後の戦略について話を伺った。

日本アルテラの代表取締役である日隈寛和氏(本社であるAlteraの時代を含めると来年で勤続15年を迎えるという)

――さっそくですが、半導体ベンダであるAlteraが重要視している点はどのようなところにあるのでしょう。

他のデバイスでもそうだと思いますが、市場でカスタマに使用してもらうにはデバイスのアーキテクチャのみならず、開発ソフトウェアツールを用意する必要があります。

Alteraでは、自社でツールのエンジンを開発しています。そこで課題としているのが、いかにカスタマの設計生産性を向上させるか、ということと、デバイスの持つアーキテクチャの性能をどれだけ引き出せるか、という2つのことです。

過去、日本のメーカーを含めて、多くの半導体ベンダがFPGA市場に参入し、撤退していきました。優れたデバイスと優れたツールの双方を開発することは難しく、それが一因ではないかと思いますが、Alteraでは、常にカスタマが使いやすいツールを用意することで、さまざまなニーズに応えてきたことが、現在につながっているのだと思います。