組み合わせるメモリは、QimondaのDDR3-1066 1GB DIMM×3という構成(Photo08)。これそのものは全く標準的なものである(Photo09)。

Photo08:これは評価キットに付属してきたもの。

Photo09:ラベル部のアップ。JEDEC標準のPC3-8500メモリ(1.5V、CL7)である。

マザーボードであるが、IDFで示されたSmackoverことDX58SOを今回は利用した(Photo10~12)。

Photo10:実際に見てみると色々面白いものを発見する。詳しい話はまた詳細なレポートで。

Photo11:X58チップセット。パッケージサイズはLGA775と同じ37.5mm角(実測値)のようで、そこから推定するとダイサイズは13.9mm×10.6mmで147平方mm強。これは65nm世代のConroe並(143平方mm)で、45nm世代のPenryn(107平方mm)よりも大きいもの。どの世代のプロセスを使っているかはっきりしないが、安くはなさそう。

Photo12:届いた評価キットを早速検品(?)中のスタッフ見習い。ちなみに現在スタッフ見習いの里親募集中

また評価キットには、最速の誉れも高いIntelのX25-M SSD(Photo13)も付属してきた。ただ容量が少なめ(80GB)なのと、これでベンチマークを取ってしまうとSSDが速いのかCore i7が速いのかさっぱり判らない。そこで手持ちの500GB HDD×2のRAID 0構成と比較を行ってみることにした。

Photo13:執筆時点での秋葉原などでの店頭価格は概ね7万円前後。もう少しすれば多少落ちるかもしれないが、それでも5万円台まで落ちるには当分かかりそう。最近だと1TBのドライブが1万円を切るとか切らないとかいう話なので、7万といえ1TBドライブ×4にHighPointのRocket RAIDが買えるレベル。後は性能と容量、消費電力をどう考えるかだ。

表2が今回のテスト構成である。比較対照としては同じくIntelのCore 2 Extreme Edition QX9770を用意し、これをそのまま(3.2GHz)使った場合とこれをFSBダウン&倍率変更でQ9650相当(3GHz)使った場合の両方のデータを取ってみた。

■表2
CPU Core i7-965 Extreme Edition Core 2 Extreme Edition QX9770
Core i7-920/940 Core 2 Q9650
M/B Intel DX58SO MSI X48 Platinum
Driver Intel Inf Driver 9.1.0.1007 Intel Inf Driver 9.0.0.1008
BIOS SOX5810J.86A.2260.2008.0918.1758 V2.2
Memory QIMONDA 1GB PC3-8500 CL7×3 GEIL PC3-12800 1GB
(1067MHz×3ch) (1333MHz×2ch)
Video MSI R4870-T2D512-OC
Driver AMD Catalyst 8.10
HDD HGST Deskstar HDP725050GLA360 500GB×2 (RAID0)
Intel X25-M 80GB SSD
OS Windows Vista Ultimate+SP1 英語版

このQX9770/Q9650用のマザーボードは、MSIからX48 Platinumを借用した(Photo14,15)。これと組み合わせるメモリには、GEILが今年6月に発表したXMP対応DDR3のであるXMP EVO ONEを2セット借用した(Photo16,17)。ちなみに2セットなのは、X48だけでなくCore i7でも使ってみるためである。

Photo14:MSI X48 Premire。PCIe x16スロットを4本装備。チップセットを繋ぐヒートシンクが独特である。固体コンデンサを多用したり、ボード左下にトラブルシュート用のPOST表示モニターを備えたり、となかなかに豪華。

Photo15:バックパネルにUSB×8、eSATA×2を装備する。BIOS Clearのボタンがバックパネルにあるのも便利。

Photo16:かなり背が高いモジュール(実測値で6cm)で、中央にヒートシンクが埋め込まれるという、ちょっと特殊な形状。

Photo17:1.9V駆動でDDR3-1600 CL=7-7-7-24を実現。ちなみに1.5VではDDR3-1333 CL=7-7-7-24となる。

またグラフィックスカードには同じくMSIのR4870-T2D512-OCを借用した(Photo18,19)。やはりハイエンドCPUの比較であるから、グラフィックスカードもこのクラスを持ち込まないと、グラフィックスがボトルネックになりそうである。

Photo18:ファンの形状はATIのリファレンスと同じ。ただし型番の最後の"OC"で判るとおり、ややオーバークロック動作(コア780MHz:リファレンスは750MHz。メモリはリファレンス同様の3.6GHz)している。

Photo19:電源コネクタは6P×2で収まっているのが助かる。実売価格は35,000円前後と、非常に入手しやすい価格なのも嬉しい。

ちなみにWindows Experience Indexは当然ながら全項目5.9。OSからはちゃんと8コアが見えている形だ(Photo20)。CPU-Zの結果はこんな具合(Photo21)。SSE4.2がサポートされていることが判る。またきちんとL2/L3キャッシュも認識されている。またQimondaのDDR3-1066Moduleはこんな具合(Photo22)に認識された。

Photo20:64bit環境も今後テストするが、今回はとりあえず32bitのみでの評価である。

Photo21:CPU速度が3.376GHzというのがちょっと不可思議。デフォルトは133.3MHzの24倍(=3.2GHz)で、Turbo Modeだと1bin upの25倍(3.33GHz)と2bin upの26倍(3.47GHz)になるから、25.5倍といった中途半端な倍率は無い筈なのだが。

Photo22:意外にもDDR3-800の定義がSPDにないのはちょっとびっくり。まぁ実際は457MHzの場合を利用すると思われるが。