撮影世界を広げる多彩なアクセサリー
GX200は、アダプターを使用することでワイドコンバージョンレンズ「DW-6」と、テレコンバージョンレンズ「TC-1」が使用できる。これらを使用すると、24~72mm相当の画角が19~135mm相当まで拡大する。ずいぶん撮影シーンが広がるはずだ。
テレコンもワイコンも、使用するアダプター「HA-2」は共通。自動開閉キャップは外してアダプターを付け、テレコンかワイコンを装着することになる。また、コンバージョンレンズはテレ端で使用しないとケラレれてしまう。
このコンバージョンレンズを使用するとき、設定メニューで切替が必要になる。これはどのレンズが装着されているのか、カメラ側で判断できないためで、設定と異なるレンズを装着すると、撮影機能が正しく動作しない。GX100やGR DIGITAL IIでは、このような設定がなかったのだが、後述するディストーション補正を使用するために設定が必要になったという。両方のコンバージョンレンズを使用するときは、起動時にどちらのレンズを装着するか問い合わせてくる「起動時選択」に選択しておくと便利だろう。
広角重視な便利な機能
GXシリーズとGRシリーズは、性格は違えど搭載する機能や操作性は同調して進化しているようで、GX200では GR DIGITAL IIで搭載された水準器機能や、1:1アスペクト比のRAW撮影、多彩な白黒モードなどが引き継がれた。新たに画像の歪みを補正するディストーション(歪曲収差)補正や自動レベル補正が追加された。広角撮影では、画面の水平や歪みが気になるもの。水準器やディストーション補正機能などはとても心強い。
広角レンズの歪みを強調して面白い絵を撮影することもできるのだが、シーンを記録する機械としては収差はないほうがよいに決まっている。ディストーション補正機能は、ズーム位置(焦点距離)に応じて自動的に設定され、歪みがなくなる望遠域では補正が行なわれない。ワイドコンバージョンレンズ「DW-6」にも対応する。
補正後の画像を確認してみると、オリジナルに対して周辺が引き伸ばされたような絵になる。もちろん実際の見た目に近いものだ。しかし補正を行なう分、画角が若干狭くなる。補正の効果は19~35mm相当がわかりやすい。それ以上では収差そのものが減るので、効果も感じられない。また、同機能を使うと周辺部の像がほんのわずかゆるくなるようだ。しかしざらつきが減って滑らかになることもあるので、これはこれで悪くないと思った。
こういったデジタルでの補正をあまり快く思わない人もいるようだ。元から歪まないような良いレンズを使うべきという意見だ。しかし、それでカメラがとんでもなく高価になってしまったら困る。第一、補正がダメというなら、紙焼きで多用される覆い焼きなどもダメという話になってしまう。このような新しい機能は、今後ももっと増えていいと思う。