実際のゲームタイトルでのベンチマークを紹介していこう。なお、普段のハイエンドGPUでの計測とは勝手が違い、クオリティを下げないことにはまともにテストできなかったため、他のベンチマークレビューと同列に比較できないことをお断りしておく。
ではまずDirectX 9タイトルのUnrealTournament3とF.E.A.R.。グラフ9のUnrealTournament3に関しては、ツールの都合上、クオリティはHighのまま、異方向性フィルタをオフという設定で計測した。このセグメントのカードで主流だろう1024×768や1280×1024ドットで見ると、Radeon HD 3450が優勢と言える。1600×1200ドット以降のスコアはどちらも12FPS、12FPSとそもそも参考にならない。ただ、クオリティがHighということもあり、1024×768ドットでも比較的見れる画質なのが幸い。25FPS前後なのでややカクカクしておりFPSのようにシビアな操作が要求されると厳しいが、"やや古めのシミュレーションタイトル"あたりならゲームとして楽しめそうな印象を持った。
そしてF.E.A.R.のテスト結果がグラフ10。このタイトルでは高解像度でのテストは諦め、1024×768ドットにてクオリティの違いによる平均FPSを比較してみた。結果は、minimum設定やlow設定ではChrome 430 GTも健闘しているが、midiumを境により高画質な設定でRadeon HD 3450に離されるものとなった。
DirectX 10タイトルとしてはCrysis(グラフ11)の結果を紹介しよう。Crysisでは、Chrome 430 GTがRadeon HD 3450を大きく引き離している。というよりもRadeon HD 3450側が問題を抱えているようにも見える。おそらくドライバの問題ではないだろうか。比較にはならないものの、AA無し・AN無しに加えその他の画質設定をLowにすることで1024×768ドットでは、平均25FPSをChrome 430 GTでは記録している。
本当はあと2つほどDirectX 10タイトルをテストしたのだが、残念ながらグラフは出せない。LOST PLANET EXTREME CONDITIONは比較できる同一の解像度というのが設定できなかったため比較を諦め、そしてPT Boats: Knights of the seaに関しては、今度はRadeon HD 3450側がエラーで起動できなかったためだ。先にはChrome 430 GTで3DMark Vantageが起動しなかったと紹介したが、このクラスのGPUはなかなかクセがあって簡単には比較させてはくれない。なお、LOST PLANET EXTREME CONDITIONは全ての設定をLowに、AA無しでフィルタをbilinearにした状態から800×600ドットで計測したところ21.5FPSを記録したが、画質的にこの状態でゲームを楽しめるかというと疑問だ。一方でPT Boats: Knights of the seaは、AA無しのLow画質設定で1024×768ドットを計測したところ11.4FPS。海戦シミュレーションということで、フレームレートが低くても比較的"見られる"ようではある。