3DMark06のOverallから見ていこう。グラフ1はアンチエイリアス(AA)無し異方向性フィルタ(AN)無し、グラフ2は4xAA/8xANを適用した際の結果だ。両グラフを見ると、セグメントの違いからGeForce GTX 280が別格であることは当然として、Radeon HD 4870がかなり健闘している。AA無しAN無しのグラフ1ではGeForce GTX 260と同等と言って良いスコアであり、4xAA/8xANのグラフ2では高解像度で逆転する。Radeon HD 4850に関してはグラフ1で伸び悩むものの、高画質・高負荷なグラフ2ではGeForce 9800 GTXと良い勝負をしている。
3DMark06の結果からShaderModel2.0テストを抽出したのがグラフ3・4だ。グラフ3を見ると、ShaderModel2.0ではGeForceがRadeonを引き離している。そしてグラフ4は興味深い結果だ。低解像度では依然GeForceが強力だが、高解像度になるにしたがいスコアが低下する。一方でRadeonはスコアの低下が少なく、Radeon HD 4870であればGeForce GTX 260にわずかな差にまで迫る。
グラフ5・6はShaderModel3.0/HDRテストの抽出グラフだ。こちらはAA無しAN無しのグラフでもRadeon HD 4800シリーズがかなり盛り返す。Radeon HD 4870が同セグメントのGeForce GTX 260よりも良いスコアを出しているところが注目だろう。なお、Radeon HD 4800シリーズでは、2つのモデルにはコアクロックおよびメモリ帯域幅くらいしか差がないはず。しかしこの2つのグラフのように大きな差となって現われている。
グラフ7・8は3DMark06のFeatureTestの結果だ。グラフ7のFill Rateから見ていこう。Single-Texturingはメモリ帯域幅がストレートに現われやすいテスト。512bitのメモリバス幅を実現したGeForce GTX 280がかなりのスコアで引き離しているが、メモリ帯域幅で100GB/secあたりで並ぶRadeon HD 4870とGeForce GTX 260はほぼ同等のスコア。Radeon HD 4850に関してはメモリ帯域幅の比率よりもやや大きなスコアで、GeForce 9800 GTXを上回ってくる。ただ、Radeon HD 4800シリーズはSingle-Texturingでは好調なもののMulti-Texturingでは苦戦する。こちらはGeForceが優位だ。グラフ8はそのほかのFeatureTestをまとめたもので、VertexShader関連やPerlinNoizeでRadeon HD 4800シリーズが好成績をおさめている。