ベンチマーク
グラフ1、グラフ2は3DMark06のスコア結果だ。まずグラフ1の画質オプション無しを中心に見ていくと、Radeon HD 4850はRadeon HD 3850から大きく飛躍しているのがわかる。ただしあと少しGeForce 8800 GTS 512に届いていない。これがグラフ2の高画質オプション有効になると、1280×1024ドットを境にRadeon HD 4850がGeForce 8800 GTS 512を抜いてくる。1920×1200ドットにおいてはシングルでRadeon HD 3850のCrossFireX構成に迫るスコアだ。なお、Radeon HD 4850のCrossFireX構成時はなかなか良好。低解像度から高解像度までトップを堅持しているのはもちろん、グラフ2での1920×1200ドットでのスコアは注目すべきところがある。
もう少し詳細に見る意味で、SM2.0テスト、SM3.0/HDRテストの結果を抽出したのがグラフ3~6だ。グラフ3のSM2.0低負荷時のグラフは、Radeon HD 4850もGeForce 8800 GTS 512には追いついていないだけでなくかなりの差がある。しかしグラフ4で画質オプションを有効にし負荷を高めるとRadeon HD 4850とGeForce 8800 GTS 512のグラフが重なる。どちらかといえばGeForce 8800 GTS 512の方が落ち込みが激しく、Radeon HD 4850が性能を維持したままというのが正しいだろう。グラフ5はSM3.0での低負荷時。3DMarks Overallと同様に1280×1024ドットでRadeon HD 4850がGeForce 8800 GTS 512を逆転する。グラフ6のSM3.0高負荷時は、Radeon HD 4850がGeForce 8800 GTS 512を逆転してはいないが、1600×1200ドットおよび1920×1200ドットではほぼ同等のスコアを出している。
次は3DMark06のFeature Testの結果だ。グラフ7がFill Rate、グラフ8がシェーダー関連のテストのグラフである。まずグラフ7のFill Rateだが、Single-Texturingの方は、レンダーバックエンドとテクスチャユニットの増強の効果でRadeon HD 4850が一歩抜きんでている。Multi-TexturingではまだまだGeForce 8800 GTS 512が優位であるが、Radeon HD 4850もRadeon HD 3850と比べると2倍近いスコアアップを果たしていることに注目だ。グラフ8のシェーダーテストでは、Pixel ShaderがRadeon HD 3850の2倍以上、Vertex ShaderはSimple・ComplexともにRadeon HD 3850と同等といったところ。Shader Model 3.0のテスト2つではRadeon HD 3850を圧倒している。このシェーダー関連テストではどれもRadeon HD 4850がGeForce 8800 GTS 512を上回っている。
DirectX 10対応の3DMark Vantageで計測した結果がグラフ9、グラフ10だ。3DMark VantageのOverallを示したグラフ9では、シングル時のRadeon HD 4850の性能が際立っている。ただ、この3DMark VantageにおけるCrossFireX時のRaeon HD 3850はどうも正常にテストできていないようだ。スコアが低すぎると感じるのはJane NashとNew Calicoという2つのGPUテスト。シングルGPUと同等レベルのスコアしか出ていない。逆に言えば、Radeon HD 4850にそうした問題は発生せず、安心して利用できている。グラフ10のFeature Testも、Radeon HD 4850はStream Outでやや弱いかな、という程度であとは全てトップスコアである。