見まわりシステムで経験値アップ。ダンジョンパートだけも楽しめる!?

それではここで、サブパート的な要素をチェックしていこう。メインの流れとなる「アドベンチャーパート」と「ダンジョンパート」とは別に、「見まわり」というシステムが用意されている。これは、大神なり大河なりが、単純に「見まわりに行く」といったものだが、その際、メンバーにダンジョンへの同行を依頼されることがある。キャラクターによって理由はさまざまだが、同行を了承すると、2人でのダンジョン突入となる。この同行への了承やダンジョンのクリアというのは、各キャラクターへの信頼度にも大きく影響するのだが、それ以上に、経験値稼ぎや装備品の強化、さらにはアイテム集めなどでも大変重宝する。とにかく刀や盾は鍛えてナンボ。幸か不幸か、装備さえしていれば消えてなくなることもない。メインストーリーをサクサク進むのもよいが、途中で寄り道をして、あとの展開を楽にしておくのもよいだろう。

誘われたらとにかく同行! が正しいとは限りませんが……

準備を整えてダンジョンへ。「見まわり」の場合は、2人だけでのクエストになる

「見まわり」では、アイテムが手に入ったり(左)、装備品の強化(右)ができたりもする

また、指令室からは「見まわり」だけでなく、ある程度進行すると過去にクリアしたダンジョンを再びチャレンジすることもできる。この場合は、あらかじめ同行するメンバーを選ぶ必要があるのだが、この選択も信頼度に影響するので慎重に選びたい。……とはいえ、満遍なく選んでも大きな問題にはならないし、ストイックに1人でダンジョンを攻めるのもアリだ。漢(オトコ)らしい生き様とはいえ、ゲーム的にはあまり意味のない行為だが……。

そのほか、「サクラ大戦」シリーズならではのLIPS (Live & Interactive Picture System)も健在。この選択によっても各キャラクターの信頼度が大きく変わってくるわけだが、このあたり、真面目に選ぶのもよし、ふざけた選択肢で攻めるのもよし、である。そのほか、売店で買い物をする際に現れる「スロットLIPS」やタッチペンを使った「タッチLIPS」といったLIPSも用意されている。この中でもタッチLIPSはかなりのクセモノ。というのも、このゲームは基本的にタッチペンを使わなくてもほとんどプレイできる。しかし、タッチLIPSだけは別。タッチペンがないとまともにクリアできないのだ。しかし、このタッチLIPS、突然に現れる。本当に突然である。しかも制限時間はかなり短い。タッチペンをホルダに挿したままでプレイしていると、それはもう大慌てである。そのうえ、このタッチLIPSが出てくる機会は非常に少ない。とりあえず、油断禁物ということだろう……。

LIPSに正解なし!? おかしな回答を選んでみたほうが面白くなる場合も……


タッチペンを使う「タッチLIPS」(左)と「スロットLIPS」(右)。タッチLIPSは突然来るので、いつでもタッチペンを引き出せる用意を……

「サクラ」好きならとにかくプレイ。まったり楽しめるダンジョンRPG

というわけで、ここまでダラダラと文句ばかりを連ねてきた感じだが、プレイを終えた感想は決して悪くない。「サクラ大戦」シリーズにはたくさんの魅力的なキャラクターたちが登場する。そのすべてが総出演するタイトルだけに、誰か1人に絞ってプレイするというのはもったいないというもの。「サクラ大戦」シリーズをよく知らない人でも、全体的な雰囲気を掴むのには最適で、これを機会に過去のタイトルに挑戦して、さらなる深みにはまってしまうというのもありだろう。まったく知らない、興味ない、という人はさすがに厳しいが、そういった人はそもそもプレイしないだろうし……。その一方で、ダンジョンRPGとしてどうかという評価だが、ここはプレイヤーによって大きく分かれるところだと思う。ギリギリまでシレンをやり込んでいるようなプレイヤーにとっては物足りないことこの上なしだろう。しかし、シレンの雰囲気は好きだがなかなか進めないので途中で投げ出したようなカジュアル層や、とにかくまったりとやり込んでみたいというプレイヤーには、非常に楽しめる設計といえそうだ。

「Cさん、サクラ大戦クリアしましたよー」
「お疲れ様です。それでは次はこれを……」
おもむろにセガサターンを取り出す編集C氏。

……いやだから、PS2とかPSP版でいいじゃないですか。

タイトル ドラマチックダンジョン サクラ大戦 ~君あるがため~
メーカー セガ
対応機種 ニンテンドーDS
ジャンル ドラマチックダンジョンRPG
発売日 3月19日 (発売中)
価格 5,040円
CEROレーティング B (12才以上対象)

(C) SEGA (C) RED