――ゲーム雑誌に連載をもつようになった経緯について、うかがえますか。
「『連載しませんか』っていうメールが突然送られてきて、ゲーム雑誌の方から」
――桃井さんがインターネットに掲載してらしたものを読まれてたんですか?
「たまたまインターネットをやってらっしゃって、私の文章を読んで。その文章は、私の著書『アキハバLOVE』に転載してますが、コミケに行ったときのこととか、そういうのを書いてたんです。で、『文章がおもしろいから、ぜひウチで連載しませんか』と」
――それはうれしいことでしたか?
「やっぱり憧れてたんで。まだ高校生だったんで、別世界だったんですよ。だから、そういうところで書けるというのは、すごくうれしかったですね」
――その雑誌というのは……。
「毎日コミュニケーションズのゲーム雑誌『グレートサターンZ』だったんですけど(笑)、すごいかっこいい雑誌だったんですよ。『うおー、すごい。これに載せてもらえるんだ』って」
――ちなみに、今、このインタビューを掲載しているのが、毎日コミュニケーションズの「マイコミジャーナル」なわけですが(笑)。それ以前の桃井さんは、ゲーム雑誌を読む側だったわけですよね。
「普通に読んでましたね。多分、小学生だったら90%はクロスレビュアーになりたいと思ってますね。『自分だったら、コレは5ってことはないな、2だな』みたいな(笑)」
――次に、ラジオ番組に出演するようになったキッカケをうかがえますか。
「それがおもしろいもので、ロフトプラスワンのイベントを観ててくださった方が、『ラジオやってみないか』って言ってくださって。それで、98年から文化放送の深夜の番組『小野坂・桃井のバーチャラジオ電脳戦隊モモンガー』に出させていただきました」
――それは、どういった番組だったんですか?
「声優の小野坂昌也さんと私がパーソナリティで。私、ホントにラジオっ子だったんで、コーナーの企画とかも自分で考えさせてもらったり。でも、初めてだったんで、やっぱり聴いてるのとやるのは違うので、小野坂さんには勉強させていただきました」
――出演してみて、いかがでしたか?
「ラジオ聴いててくれる人がお便りくれると、すごくうれしいですね。そういう、みんなで作っていくっていうのが、いいなあと思って」
――なるほど。そしてさらに、そこから声優デビューもなさるわけですね。
「そのラジオを聴いてくださっていた方が、アニメーションのスタッフの方で。やっぱり、アニメーションのキャラクターデザインとかの方って、夜中に作業することが多いみたいで」
――なるほど。
「『この桃井さんて人はアニメの声優やったことがないみたいだけど、ぜひオーディションに呼んでほしい』って言ってくださいまして、『The Soul Taker』っていう番組で、小麦ちゃん役をやらせていただいたのが、最初だったんです」
――タツノコプロ作品ですね。
「突然、タツノコプロっていうメールが来たので、『なんかの吊りか』と思って、ちょっと警戒したんですよ(笑)」
――おやりになってみて、いかがでしたか?
「アニメーションもすごく好きだったんで、自分がまさか声をアテることができるなんて思ってなかったんですよ。なので、『夢じゃなかろうか』と思ってたんですけど、放送観て、『あ、ホントだった』(笑)」