低減されたノイズ処理
FX35は画像処理エンジンとして「ヴィーナスエンジンIV」を搭載している。2つのノイズ処理回路を使い、高感度撮影時のノイズを低減させたという。確かにこの効果はあるようで、ノイズの量は少なくなっていると感じた。FX33はISO 400くらいからザラザラとした赤や青の色ノイズが出はじめるが、FX35は色ノイズがずいぶん抑えられている。ただ、若干解像感が緩くなる印象を受ける。カラーノイズが減っているので、L判程度のプリントならISO 800まで許せるのではないだろうか。
ただ、「暗部補正」と「高感度」を併せて使うと、画質の劣化目立つようだ。シーンモードの「高感度」では最高ISO 6400まで引き上げられるが、かなりノイズが目立つ。高感度モードは覚悟して使うようにしよう。
【ノイズチェック】
ノイズをチェックするため、ISO感度を変更して撮影。以下は図示した部分をトリミングしたもの |
自然な印象に近づいてきた絵作り
カラーモードはモノクロ系も含めて7種類。従来のカラーモード「標準」は、自然な色というよりは、色が強調された華やかな印象を受ける色だった。FX35の「標準」は、メリハリのある色のりは健在だが、忠実な色見の「ナチュラル」に近づいた印象だ。従来機は「標準」でも、"色作りすぎちゃった感"が否めなかったが、FX35ではちょうど良い塩梅になったと思う。記憶色に近いキレイな色を作り上げようとするパナソニックの基本姿勢は変わりないが、色再現性を重視しようとする姿勢が感じられる。今後のパナソニックの色づくりの進化が楽しみだ。
【カラーモード比較】