ソニーのからデジタル一眼レフカメラ「α200」が発売されている。シンプルでコストパフォーマンスの高いカメラだ。α200の価格はボディ単体が約5万7,000円、レンズ「DT 18-70mm F3.5-5.6」をセットにしたズームレンズキットが約6万7,000円、さらに「75-300mm F4.5-5.6」を加えたWズームレンズキットが約8万8,000円(いずれもマイコミジャーナル価格情報での平均価格(2008年3月12日現在)。また、機能やフィーリングなど、同社の「α350」と同じ部分も多いため、α350のインプレッションも併せて見てほしい。
シンプルで十分な機能を装備
「α200」はソニーのエントリー層向けデジタル一眼レフである。「α350」のようなライブビュー機能もないし、当然モニターもチルトしない。しかし有効1020万画素の解像度や手ブレ補正機構など、押さえるところはちゃんと押さえている。
撮像素子はAPS-CサイズのCCD。有効1020万画素で、撮像感度はISO 100~3200。連続撮影は最高で秒3コマが可能である。オートフォーカスは9点測距。動体予測機能も搭載。背面の液晶モニターは23万画素の2.7型の「クリアフォト液晶」を採用した。
また、撮像素子駆動式の手ブレ補正機構を内蔵。シャッタースピード換算で、約2.5~3.5段の補正効果があるという。この機構を活かし、撮像素子を振動させてゴミをふるい落とす「アンチダスト駆動」も行なう。撮像面にはゴミが付着しづらいコーティングも施される。
画像処理関連では、逆光時などに暗部を持ち上げ、自然な明るさにする「Dレンジオプティマイザー」を備える。しかし、α700で用意された、任意に効果を設定する「アドバンスト レベル設定」は搭載していない。カラーモードを設定する「クリエイティブスタイル」は8種類。このあたりはα350と同じとしていいだろう。
5万円台で買える1000万画素+手ブレ補正
α200の最大の武器は、その値段の安さだ。下に実売10万円以下のデジタル一眼レフの価格をまとめた。発売から1年以上が経過した610万画素の「D40」が安いのは当然として、ブランニューのα200は当初から6万円を割る価格で売られている。1000万画素クラスの解像度や、ボディ内に手ブレ補正まで備えていながらこの値段である。これはちょっとすごい。
兄弟モデルであるα350は1420万画素の高解像度とライブビューを搭載したため、α200より約3万円高くなった。しかしこれも上位モデルではなく、発表会ではα350、α200ともにエントリー層向けであると説明されている。コンパクトカメラと同様の使い勝手や高解像度を望むユーザーにはα350、低価格を望むユーザーにはα200と、エントリー層に向けて複数の選択を用意したわけだ。ソニーが本気でシェアを取りに来ていることがわかる。
しかし、下の表を作成していていちばん驚いたのは「E-420」の安さだった。まだE-420は発売されていないため、表には予約価格を載せている。しかし先代の「E-410」は当初9万円近かった。ほぼ同じボディを踏襲しているとはいえ、6万円を切る価格で出すとは思わなかった。あくまで予想だが、α200の安さを見て、急遽オリンパスもE-420をこの価格にしたのではないだろうか。それだけα200はインパクトのある値段なのである。