音楽シーンの新たな発信地を目指す「赤坂BLITZ」は、最新の音響設備と照明設備を備えたライブハウス。若者だけでなく、周辺のオフィスで働くビジネスマン、ビジネスウーマンもターゲットの客層だ。スタンディングで1,418席と以前あった赤坂BLITZより小さくなったが、ステージと客席の距離感を縮めたことでライブの原点に戻ると、熊谷支配人は意気込みを語る。3月20日、KREVAのグランドオープン・スペシャル・ライブが柿落としだ。
隣接する赤坂ACTシアターは、ミュージカル、演劇からダンス、コンサートまで、あらゆるエンターテインメントに対応する最新設備を備えた劇場。全面ガラス張りのホワイエは自然光があふれ、これまでの劇場にない開放感を感じさせてくれる。とくにご自慢はステージと客席の距離感。1,324席のどの席からも見やすく、ステージにとても近く感じられるよう作られている。実際、2階席に上がってみたが、最後方の席でも、ステージの見通しはストレスを感じなかった。
赤坂ACTシアターでは、3月14日からプレミアム・オープニングとして、「熊川哲也Kバレエカンパニー新作バレエ『ベートーヴェン第九』」が公演される。熊川哲也の10カ月ぶりの復帰で注目されるこの公演では、ステージ上にバレエ団だけでなくオーケストラも上がるという試みが行なわれるそうだ。さらに3月27日からは、宮本亜門演出と豪華スタッフが話題の「祝祭音楽劇『トゥーランドット』」が上演されるほか、ABBAのワールドツアーや中村勘三郎による赤坂歌舞伎など、話題の公演が年内目白押しだ。
開業1周年の東京ミッドタウンともコラボ
3月20日のグランドオープンに合わせて、赤坂サカスでは「サカス・オープニング・フェス」が開催される。当日は、早朝の「朝ズバッ! 」から夕方の「イブニング・ファイブ」まで、TBSの5つの生番組がサカス広場を中心に13時間半ぶち抜きのスペシャル公開生放送をくりひろげる。みのもんた、薬丸裕英などの人気司会者が互いの番組に登場し、夢の競演を実現するという。その他にも、「王様のブランチ」と東京ディズニーリゾートとのコラボ展示会、敷地内のサカス坂に出現するフードコート、サカス広場でのライブウィークなど、数多くのイベントが用意されている。
さらに、3月30日に開業1周年を迎える赤坂九丁目の「東京ミッドタウン」と連携した記念イベントも実施される。赤坂サカスと東京ミッドタウン間を三輪自転車タクシーの「ベロタクシー」10台やシャトルバス「さくら号」が無料運行して結ぶほか、お互いの桜を堪能するお花見イベントや様々なエンターテインメントを同時開催し、赤坂地域の活性化を図ろうというものだ。
お台場とフジテレビ、六本木ヒルズとテレビ朝日、汐留と日本テレビ。このところ東京の新名所は常にテレビ局とともにある。再開発に遅れをとり、しばらく忘れ去られていた感の赤坂の街だが、赤坂サカスのオープンでやっと「赤坂とTBS」という最後の新名所の登場となった。六本木ヒルズから東京ミッドタウンへとつながった流れが、さらに南西に進んで赤坂に到達するか、赤坂サカスのオープンに期待される。