本家倍速フルHD液晶テレビ - ビクター

「やはり『EXE 805シリーズ』が一番印象に残っています。初めての10bitフルハイビジョンの倍速駆動で、動きの多いシーンでも広帯域で緻密な映像を実現した製品です」とのことです。805シリーズは、5月24日に発表された製品で、その時点では、フルハイビジョンで120Hz駆動の製品は存在しておらず、さすが倍速駆動の本家といった製品です。805シリーズのために開発された「フルハイビジョン倍速液晶ドライバー」「倍速GENESSA」を搭載しており、速度だけではなく階調表現能力も高められています。また、HDMI CEC、DLNAなどにも対応しており、2007年の年末時点でも、第一線級のスペックを持っている製品です。

筆者は、805シリーズ以外に、一連のウッドコーンスピーカー関連の製品や、フルHDでの撮影を可能にした「GZ-HD7」などが印象に残っていたのですが、「ウッドコーンスピーカーを搭載したコンポは以前から販売されているし、GZ-HD7はA&Vフェスタ 2006で試作機が展示されているので、純粋に2007年に発表されたモデルということになるとやはり805シリーズ」とのことでした。

倍速でフルハイビジョンを初めて実現した「EXE 805」シリーズ

フルハイビジョンHDDムービー「Everio GZ-HD7」。AVCHDモデルとは異なり、MPEG-2でフルハイビジョン撮影を行う

引き締まった黒だけでなく色の表現力もアップしたKUROシリーズ - パイオニア

「2007年に発表した中では、プラズマテレビ『KURO』シリーズがもっとも印象に残った製品です。プラズマテレビは難しかった深い黒の表現を可能にした製品で、雑誌でも市場でも高い評価を受けました。プラズマテレビでは、安定した発光のために予備放電が必要で、その予備放電による発光のため、真の黒の表現は難しかったのですが、KUROシリーズでは、セルの中に電子発生装置を組み込むことで予備放電を大幅に減らし、黒の表現能力を大幅に高めることが可能になりました。黒がより本当の黒に近づくだけでなく、各色の純粋な表現も可能になり、表現できる色の範囲も広がっています」とのことです。

筆者の印象に残った製品も、同じくKUROシリーズでした。プラズマテレビは、液晶テレビに比べて動画解像度が高いという特徴がピックアップされていますが、同社のプラズマテレビはそれだけでなく、ダイレクトカラーフィルターの採用により、外光の影響や多重反射によるフォーカスの低下を防ぐなど、もともと高画質化を特徴としてきました。KUROシリーズは、さらに引き締まった黒と、色の再現性の大幅なアップで、よりハイエンドにシフトした製品だといえるでしょう。同社によると「価値を認めてもらえる人に使ってもらいたい製品」とのことです。

黒を引き締め、色の再現力もアップした「KURO」シリーズ。フルハイビジョンモデルは「PDP-6010HD」と「PDP-5010HD」