以上、Webカタログと注文フォームの作成を例にとって、Flex 2を使う上で便利な機能の紹介をしながら、実際に必要となる作業の概略を説明しました。

Flex 2のフレームワーク~標準で備わっている豊富なコンポーネント、データバインディングやデータプロバイダーなどの魅力的な機構を使うことで、リッチインターネットアプリケーション製作にかかる負担を大幅に軽減してくれるということが分かります。

また、アプリケーション開発の上ではそれほど重視されないことかもしれませんが、コンポーネントのデザイン性の良さも魅力のひとつだと思います。また、外観のカスタマイズに関しても配慮がなされており、スタイルシート(CSS)でカスタマイズができるほか、手軽にスキンを入れ替えられるようにもなっています。

そして、見逃せない大きな要素として、コンポーネントの作成が簡単に行えるという点もあります。本稿でも、リスト各アイテムの表示方法のカスタマイズを、MXMLのタグだけで簡単に実現できることを示しました。これと同様で、コンポーネントの作成もタグで記述できます。

コンポーネント作成が簡易なこともあり、多くのFlexコンポーネントが、ユーザーの手によって作られています。Flexを利用することで、社内に各種コンポーネント資産を貯めていくこともできますし、Webで公開されているこれらの資産を活用することで、これまで以上に、高度なアプリケーションを最小限の手間で開発できると思います。