初期導入コストが3分の1に
ライセンス方式も、この春よりさらに柔軟な方式に切り替えてきているという。4月に開始された年間単位のボリュームライセンスプログラムである「ALVA」。このシステムの活用により、初期導入コストが、VLAの導入コストの3分の1で済むというのだ。
現在、同社のライセンスプログラム「ファイルメーカーSLP (Software Licensing Program)」はVLA、AVLA、SLAの3種類。ALVAは、他の2つが永続ライセンス契約なのに比べ、年間ライセンス契約であるところに特徴がある。「このAVLAを利用すれば、初期の導入コストをVLAの3分の1に軽減させられるだけでなく、年単位での予算計画や予算管理を行うユーザーにとってメリットがある。しかも、ライセンス有効期間内に新バージョンが発売された場合は、アップグレード料金を支払う必要はなく、常に最新バージョンを手に入れることができる」という。
初期導入費用の比較表
AVLA の場合 | VLAの場合 | 通常製品の場合 | |
---|---|---|---|
FileMaker Pro 9 (10ライセンス) | 114,000円 | 342,000円 | 380,000円 |
FileMaker Pro 9 Advanced(1ライセンス) | 17,400円 | 52,200円 | 58,000円 |
FileMaker Server 9 Advanced(1ライセンス) | 96,000円 | 288,000円 | 320,000円 |
合計 | 227,400円 | 682,200円 | 758,000円 |
価格については、上記の表の通りである。購入可能な最小単位(10ライセンス)が同じであるVLAとAVLAの初期導入コストを比較してみると、AVLAが3分の1の費用で利用できることがわかる。
「30の使いやすさのブレイクスルーやボリュームライセンス方式などの提供を含め、"世界でもっとも使いやすい、もっとも導入しやすいデータベースソフト"という姿勢でユーザーにのぞんでいきたいと考えています。その意味でも、FileMaker Pro 9は、意義深い節目になっていると思います」と語る宮本社長。Vistaの伸び悩みなどの影響から、今のコンピュータ市場環境は決していい状況だとは言えない。ただ、そうした中で進化した「FileMaker Pro 9」がどこまでユーザーに浸透していくのか、今後注目していきたい。