新規ユーザーにもやさしい設計
今回、新規のユーザーにも「FileMaker Pro 9」は使いやすいと好評だという。優れたユーザーインタフェースで、ユーザービリティを考慮しているのも新製品の特徴といえそうだ。
「電源を入れると、まず出てくる『FileMakerクイックスタート画面』が、"あなたは何をしたいのですか?"と問いかけてきます。新しくデータベースを作りたいのか、最近使ったファイルを開きたいのか、登録しているお気に入りデータベースに接続したいのか……、そこで、ユーザーは、ワンクリックで、即座におこないたい作業にとりかかれるというわけです」(宮本社長)。
また、データ上の重要な変化や傾向も一目でチェック可能な「条件付き書式」機能により、「ある一定の条件に該当するオブジェクトに色を付けることで、情報を視覚的に識別しやすくなった」という。たとえば、支払い期日が30日よりも先の場合、30日以内の場合、今日の場合、データをそれぞれ緑色、黄色、赤色で表示するように設定すると、常にステータスを視覚的に確認できるので、支払い期日に遅れるといったミスも簡単に防ぐことができる。さらに、ウインドウのサイズが変化する際のオブジェクト変更や移動を自動的にコントロールする「レイアウトオブジェクトの自動サイズ変更」などの便利な機能もユーザービリティの進化といえる。
「すぐに使えるように住所録、人材情報、To Doリストをはじめとする30種類ほどのテンプレートが予め用意されているのも特徴のひとつ」だとし、データベースは敷居が高いと思っているユーザーには是非活用してみてほしいとしている。
ビジネスシーンでのユーザービリティ
また、業務中に書類を提出する際にも、「人によってどのファイル形式で情報を欲しがるのか相手によって異なります。FileMakerのデータはPDFファイルやエクセルファイルとしても生成でき、FileMakerから直接Eメール送信することも可能です。上司としては、自分の望むファイル形式でデータがもらえるので、部下に対しての評価がよくなったりするかもしれません(笑)」
このほか、ビジネスシーンでは新機能の「既存のPDFに追加」の有効利用も考えられるだろう。このツールを使用すれば、営業報告のレポートなど、複数枚がまとまっているレポートを統合してひとつのPDFファイルとして作成可能。さらに、「ソフトウェアアップデートの通知機能」や複数レベルでの「元に戻す」「再実行」機能など、かゆいところに手が届くツールが充実しているという。