どこで見るのがいいのか?

ギリギリになると自由席しか残っていない可能性もないわけではない。しかし落胆してはいけない。基本的には観戦ポイントのほとんどが自由席で、一部のエリアが指定になっていると考えてかまわない。例えば右左へマシンを切り返すS字カーブや、追い抜きポイントであるV字コーナーやヘアピンなど、すべて自由席チケットで観戦できる。また、全周は無理だとしても、かなり広いエリアを見られるポイントがあるのももてぎの特長。たとえばメインスタンドの向かいにあたるバックストレート席あたりは、前を向けば第3~4コーナーやビクトリーコーナー(最終コーナー)、道をわたって逆を向けばS字カーブが見渡せる。

もうひとつ忘れてならないのは、席やゾーンが指定されるのは、決勝の行なわれる日曜日だけだということ。金曜、土曜は自由席チケットでどこでも入れるのだ(VIPテラスなど一部を除く)。金曜や土曜にはメインスタンドやZ席などをあちこち見て歩き、決勝はS字やヘアピンでじっくり見るという楽しみ方もできるのだ。各席でどういった走りが見られるかはホームページの「観戦席のご案内」が参考になる。

サーキット内をあちこち歩き回るとなると、もてぎは広く、しかも高低差があるのでけっこう大変。そこで活躍するのが無料ループバスだ。コース外周路を始め、ホンダコレクションホールやホテル方面など、3ルートが運行されている。だいたい10分間隔で運行しているので、待ち時間もそれほど気にならないはずだ。事前にバス停をチェックしておこう。

観戦慣れした人は、クルマに自転車を積んできて、それでサーキット内をめぐる人が多いという。バスを待つ必要がないし、ちょっとした移動にも便利。自転車を持って来られないなら電動サイクルをレンタルしよう。これなら多少の坂道も平気だ。レンタル料は1日1,500円。中央エントランスの「ラクーンステーション」か、インフォメーションセンターでレンタルしている。また、各観戦ポイントには自転車置き場があるので、そこに停めておくのが安心だ。

また、レース観戦は屋外なので、天候の変化が考えられる。カサやカッパなどの雨具は必ず持参しよう。自由席狙いなら、地面に引くピクニックシートなども必須だ。

サーキットを歩くなら地図が必須だ。必ず持ち歩こう

メインスタンドからコントロールラインを望む

第1~第2コーナー。ストレートエンドの攻防が見られる

オーバルがあるためインフィールドは見づらい。これは第2コーナーあたり

第5コーナー。ブリヂストンのトンネルを抜ける。本戦ではこのあたりは観戦できない

トンネルを抜けて130Rへ向かう。全開で加速していく

見どころのひとつ、S字カーブ。これは西側(スタンド側)から望遠で撮影

同じくS字カーブ。自由席のある東側から見たところ

鋭角的に曲がるV字コーナー。客席から少し遠い

ヘアピンの入口。ハードなブレーキングが見られる

ヘアピンの立ち上がり。ここから一気に加速。ウイリーも多数見られる

もてぎで最高速に達するダウンヒルストレート。撮影はZ席から

もてぎで最大のバトルポイントとなる90度コーナー。転倒も多い

90度コーナーをメインスタンドに続く南側のE席から眺める。マニアが好む席

E席からのインフィールドの眺め。最終のビクトリーコーナーまでの走りが見られる

メインスタンドから見るビクロリーコーナー。ここをトップで抜ければ優勝だ

オーバルコースのバックストレート裏にはためくフラッグ。ここからの眺めもいい

場内を巡回する無料ループバス。観戦ポイントを移動するときに便利

レンタルしている電動自転車。坂の多いもてぎでの強い味方

メインスタンドからパドックへ降りる地下エレベーター

宿泊と駐車をどうするか?

先にも述べたように、motoGP観戦となれば、できれば泊り込みで楽しみたいもの。すると宿泊場所が必要になる。サーキット内の宿泊施設としては「ホテル ツインリンク」があるが、これはレース関係者で一杯。その隣にオートキャンプ場があるが、これもすでに予約で埋まっている。となると狙いは「ステイエリア」だ。

ステイエリアはサーキットに泊まる人のために特別に開放されるエリアで、テントの設営が可能な駐車場と考えればいいだろう。ただし水回りの設備はなく、直火も禁止。食事は別の場所で済ませるのがいい。ステイエリアは3ヶ所。「北ショートコース」全エリアと、「ホンダコレクションホール」南側のP32駐車場、それと「ダートトラック」奥のP30駐車場だ。ホンダコレクションホール向かいのP8駐車場で夜間イベントの「デリ×デリ ナイトガーデン」が開催されるので、それに近いP32駐車場は人気のステイエリアになるはずだ。

ステイエリアが利用できるのは金曜から日曜にかけて。また、ステイエリアは予約を行なっていない。早い者勝ちだ。バイクでも利用できるが、野宿はツライのでテント持参がいいだろう。利用料金は、通常の駐車場代に含まれている。前売り駐車券なら四輪でも3日間通しで2,000円だけでOK。バイクの場合、前売り観戦券を持っていれば駐車料金が無料、つまりステイエリアも無料となる。また、ほかの駐車場でもテントは設営できないが、車中泊は可能だ(P9/P10/P11/P40は不可)。

駐車場は、駐車券に記載された期間なら出入りは自由。ただし駐車場所をほかのクルマに取られる可能性はあるので、こまめに動かすというわけにはいかないだろう。決勝の行なわれる日曜はクルマも非常に多い。しかし、もてぎには非常に多くの駐車場が用意されているので、すべて埋まってしまうことはないはずだ。もし埋まりそうであれば、近隣の駐車場に誘導(+送迎バス)という手段が取られる予定なので、まず心配はいらない。

またテントや車中泊をしていると、夜にはお風呂に入りたくなるもの。そのあたり主催者もよくわかっていて、レース後に近くの温泉までバスで送迎してくるサービスを用意している。無料というわけにはいかないが、自分のクルマを出さなくてもいいのがうれしい。

テントや車中泊はちょっと……、というならいったんサーキットから出て、サーキット外の旅館やキャンプ場を利用することになる。周辺の宿泊場所はホームページの周辺地域情報が参考になる。ちなみにオートキャンプ那珂川ステーション大瀬キャンプ場は、土曜の夜はすでにいっぱいだという。また、那珂IC近くには健康ランドもある。

ホテルツインリンク。レース日あたりは関係者の予約で1年前から一杯

サーキット内のオートキャンプ場。残念ながらすでに満員

ステイエリアのひとつ「北ショートコース」。ここがクルマとテントに開放される

ここもステイエリアとなるダートトラック奥のP30駐車場