新iMacで変わったことといえば、忘れてはならないのがキーボード。iMacに付属する今度のApple Keyboardは、素材・デザインはもちろんキータッチに至るまで一新されているからだ。
まず目に付くのは、キーボードに使われている素材。フレームは従来のプラスチックから酸化皮膜処理のアルミに変更、iMac本体とも違和感なく並べることができる。そのフレーム部分の厚さは約3mm、キーストロークのぶん深みがある下地部分の約2mmとキートップの浮き出た部分約2mmをあわせても、約7mmという薄さは特筆すべきだろう。
キーレイアウトも大きく変更されている(日本語配列キーボードの場合)。左[SHIFT]キーの下にあった[CAPS LOCK]キーは右[SHIFT]キー下へ移動、代わりに[OPTION]キーが配置された。[OPTION]キー右の[COMMAND]、英数、[SPACE]……の各キーも順に左方向へずれたため、[CAPS LOCK]キー移動に伴うローテンションということだろう。コマンドキーからはリンゴマークが消え、代わりに「command」の文字が刻印されていることも、目立った変化の1つだ。
最上列もガラリと変貌。キーの形状が横長になり、ファンクションキーの数は16個から19個([F1]~[F19])に増えた。その代わり、テンキー上に配置されていた音量調整用のキーは、[F10]~[F12]に割り当てられている。[F3]にExpose、[F4]にDashboardが、[F7]~[F9]にiTunesを操作するためのキーがアサインされたことも、変更点といえる。
ところで、凹みのないフラットなキートップ、省略された四辺のテーパー、横長のファンクションキー……新Apple Keyboardの特徴を挙げて行くと、おのずとMacBookのキーボードに行き着くはず。キートップの形状や質感は目測でほぼ同じことから、設計の多くの部分は共通していると考えられるが、実際のところどうなのだろう?
そこでキートップを外してみたところ、意外なことを発見。小部屋状に分離されたキーの構造、キートップの形状はMacBookとまったくと言っていいほど同じなのだが、パンタグラフの取り付け方向が90度異なるのだ。よく見ればパンタグラフの形状も異なり、両者にキートップの互換性はない(実際、取り付けられなかった)。つまり、MacBookと製造ラインを共有しているとは考えにくく、同じ技術/デザインコンセプトを採用した別の製品とするのが妥当だ。