ホビスタには、HOゲージ鉄道模型ジオラマワールドを囲むように、個性的なショップが並んでいる。西日本初出店となるショップもあり、趣味を堪能できる独特の空間を実現している。
子どもも大人もトレインカフェが人気
特に目立っているのは、東京・銀座に"元祖・鉄道模型バー"としてオープンし、大きな注目を集めた「バー銀座パノラマ」第2号店。ホビスタ中央部の巨大ジオラマワールドよりはスケールが下がるものの、店内中央には春夏秋冬をテーマにしたビッグなNゲージ鉄道模型ジオラマを配置。銀座本店同様に、目の前を走る鉄道が引き込む世界に浸りつつ、まったりと深夜までオリジナルカクテルメニューを中心とした美酒が味わえる。また、自分で持ち込んだ列車を走らせることもできるほか、自宅へ持ち帰ることなく、店に自分専用の列車を置いておける"トレインキープ"など充実のサービス。ふと店先に目を移せば、ライトアップされたホビスタ中央部のHOゲージ鉄道模型ジオラマワールドの夜景も眺めることができる、二重に贅沢なトレインカフェ&ダイニングバーに仕上がっている。
トレインカフェ&ダイニングバー 銀座パノラマ |
マネージャーの宮崎清彦氏 |
常に制作が続くホビスタのジオラマワールドと同じく、銀座パノラマ店内のNゲージ鉄道模型ジオラマも、毎朝少しずつ手を加えられ、変化し続けているという。銀座本店と同じコンセプトで選ばれる走行車両は、2週間おきに一新。その列車が走るエリアの風景などに合わせて、レストランメニューの「パノラマ紀行パスタランチ」や「パノラマ特製オリジナルカレーランチ」もリニューアルされる徹底ぶりで、訪れる度に夢の鉄道小旅行に出かける気分を味わえるだろう。
とはいえ、夜中まで酒を飲みつつ語り合うコンセプトが中心となる銀座本店と大きく異なり、ホビスタの銀座パノラマでは、昼間に子どもたちが主役となる風景を楽しめる。Nゲージ鉄道模型ジオラマを囲むシートは、開店と同時に我先にと子どもたちがキープし、じっと列車に見とれてしまう……。オリジナル新幹線プレートに載って出てくる「新幹線ランチ」に歓声を上げ、食べ終わったら、またジオラマに見入る。なんでも平日は子どもを連れるミセスに人気が高く、いつもは子どもの世話に手を焼くのに、ここでは急に子どもが鉄道に夢中になっておとなしくなるので、母親同士で心置きなく会話も楽しめるのだとか……。もちろん休日は子ども連れの家族で賑わっているのは言うまでもない。
まだ開店して間もないが、早くもリピーター客も目立ち始めているという。意外だったのは、実は電車好きだったという隠れた一面を、明るくおしゃれなトレインカフェ&ダイニングバーを訪れて、さりげなく楽しむ女性客のリピーターも増えているということだった。