「One last thing...」となったiPhoneでは、iPhone向けアプリケーションを開発する環境が明らかにされた。iPhone搭載のSafariエンジンを利用し、「Web 2.0 + AJAXで記述したアプリがiPhoneのアプリのように動作する。これらのアプリは、電話をかけたり、Eメールを送ったり、Google Mapsでロケーションを確認するなど、iPhoneのサービスに完全に統合される」という。
デモでは、iPhoneソフトウエア担当のバイスプレジデントであるScott Forstall氏が登場し、Appleの企業アドレスブックのデータベースにアクセスするカスタムアプリを披露した。開発を担当したのは1人だけで期間は1カ月とかからず、Web標準のみを使い600行以下で完了したという。まずタッチ操作で「john」が含まれる名前を検索し、結果のリストを指先でスクロールしながら1人のカードを選び出した。続いてiPhone内蔵のアドレス帳からも同じ人のコンタクト情報を探し出して見せた。iPhone向けのWebアプリとiPhone内蔵のアプリの見た目、コンタクトを探すプロセス、振る舞いにほとんど違いはない。まるで同じアプリを使って同じ作業をしたように見えた。さらにWebアプリのコンタクトカードから電話番号をタップしてiPhoneの電話機能を直接利用したり、住所をタップして、その場所を内蔵のGoogle Mapsアプリで地図表示した。