AMD(旧ATI)は、同社にとっての最初のDirectX 10世代、プログラマブルシェーダ4.0仕様対応のグラフィックスプロセッサ(GPU)、Radeon HD 2000シリーズを発表(性能検証はこちら)した。

本稿では、このRadeon HD 2000シリーズがどのようなアーキテクチャとなっているかについて解説していく。なお、一部の情報は、同社が4月末に北アフリカ・チュニジアで開催した事前技術説明会の内容を元にしている。

バリューからハイエンド、デスクトップからノートまで

今回発表されたのはデスクトップPC版がRadeon HD 2400シリーズ(バリュー)、HD 2600シリーズ(メインストリーム)、HD 2900シリーズ(ハイエンド)、ノートPC版がMobility Radeon HD 2300シリーズ(エントリークラスノート向け)、HD 2400シリーズ(メインストリームの薄型軽量ノート向け)、HD 2600シリーズ(性能重視、ゲームユーザー向け)となっている。

名称がRadeon "X"シリーズからRadeon "HD"シリーズになったことについては、諸説あるが、AMD側の公式なコメントとしては「ローエンドからトップエンドまで、すべての2000シリーズが、ハイビットレートの"HD"(High-Definition)映像、すなわちハイビジョン映像のデコード再生に対応したことをアピールするため」となっている。また、それ以外に「"HIGH-DEMAND"(待ち望まれた)の意味が込められている」という発言が日本での発表会で用いられたことも補足しておくが、いずれにせよ、新生Radeonを強調する意味が込められているようだ。

動画
おなじみのRadeonデモ映像の最新版「Ruby 4: Whiteout」 (480p標準解像度 WMV形式 3分1秒 45.6MB)
内容は同じだがより高解像度な「Ruby 4: Whiteout」 (720pハイビジョン WMV形式 3分1秒 97.3MB)