ペアリング先を切り替えて使う
複数のデバイスを登録した場合は、次の方法でペアリング先を切り替えることができる。Bluetooth接続が切れた場合も、この方法で一旦別のペアリングに切り替えてから元に戻すことでペアリングを復帰させることもできる。
- 「Fn」+「Ctrl」+「1」 - ペアリング1へ切り替え
- 「Fn」+「Ctrl」+「2」 - ペアリング2へ切り替え
- 「Fn」+「Ctrl」+「3」 - ペアリング3へ切り替え
- 「Fn」+「Ctrl」+「4」 - ペアリング4へ切り替え
HHKB HYBRIDはUSBケーブルを接続して使うこともできる。この場合には次のショートカットキーでUSB接続へ切り替えることができる。
- 「Fn」+「Ctrl」+「0」 - USB接続へ切り替え
USB接続で使う場合は、USBケーブルから給電が行われるので電池は消耗しない。「電池を消耗したくない」「電波的にチャタリングが発生する」などの場合は、USBケーブルで使うのも一つの選択肢だ。
ペアリング先を確認する
複数のデバイスを登録してある場合、現在どのペアリング番号を使っているかわからなくなることがある。その場合は、電源スイッチを1クリックすることでどこに接続しているを確認できる。LEDインジケータが次のように光るので、これで確認する。
電源スイッチ1クリック後LED | 接続対象 |
---|---|
青点滅 1回 | ペアリング1 |
青点滅 2回 | ペアリング2 |
青点滅 3回 | ペアリング3 |
青点滅 4回 | ペアリング4 |
青点灯 1秒 | USB接続 |
省電力モード
HHKB HYBRIDは「省電力モード」を持っている。デフォルトではこの機能は有効になっている。DIPスイッチのSW6がこの機能の有効無効を決めており、「OFF」になっていると省電力モードは有効になっている。
省電力モードが有効になっていると、30分間入力がないとHHKB HYBRIDの電源は自動的にオフになる。オフになった後にHHKB HYBRIDを使う場合には、電源スイッチを1秒以上長押しして電源をオンにする必要がある。電池の持ちを伸ばすための動きだ。
毎回電源をオンにするのが面倒という場合は、SW6を「ON」にして省電力モードをオフにするという方法がある。省電力モードをオフにすると自動的に電源がオフになることはなくなる。ただし、その場合には消費電力が増えるため、電池の消耗は激しくなる。
この辺りはトレードオフの関係にあるので、どちらを取るかで運用方法を決める。常に接続されていることを望むなら、電池を十分に用意するか、充電電池を使って繰り返し入れ替えができる状態にするなどの備えをしておく。
電池残量
HHKB HYBRIDは電池の残量が少なくなってくると、LEDインジケータでそれを知らせてくれる。次の表示が現れた場合は、電池を交換する。
LED | 状態 |
---|---|
橙点滅(2回/分) | 電池残量少ない |
橙点滅(4回/分) | 電池交換が必要 |
日本語配列を英語配列風にカスタマイズするのも一手
キーボードショートカットは、英語キーボードのほうが扱いやすく覚えやすいことが多い。このため多くのアドバンスドユーザーが英語キーボードを好むのだが、日本語キーボードには日本語キーボードならではの利点がある。日本語キーボードはキーが多いのだ。
HHKB HYBRID無刻印/英語配列のキーは60個、日本語配列のキーは69個だ。日本人には日本語入力という入力方法が伴う。日本語入力の切り替えを単一キーに割り当てるのは入力効率化テクニックの一つであり、この方法は英語配列ではなく日本語配列で実現できる。英語配列ではキーが足りないのだ。
日本語配列であればあるキーを「ひらがな入力」、あるキーを「直接入力」、あるキーを「カタカナ入力」といったように入力モードを直接切り替えるキーに割り当てることができる。今どの入力モードにあるかを確認する必要がなく、その分入力が高速になる。
英語配列のショートカットキーとの親和性のよさを取るか、日本語配列のキーの数を取るか、難しいところだが、HHKBは「日本語配列HHKBを、英語配列にちょっとだけ近づけて使う」という手段を取ることもできる。HHKBはDIPスイッチの設定を超えて高度にキーの入れ替えができるためだ。
HHKBは「Happy Hacking Keyboard キーマップ変更ツール」というソフトウェアが提供されており、キーを任意に再割当てできるようになっている。
「Happy Hacking Keyboard キーマップ変更ツール」はキーの入れ替えを行うツールだ。本来のキーとシフトキーを押して入力されるキーは分解できない。そこはまとめての入れ替えとなる。このため、日本語配列を英語配列へ完全に置き換えることはできない。
しかし、「[」キーと「]」キーを上下ではなく左右に配置する、そういったショートカットキーの利用を意識した配置に変更することはできる。英語配列に近づけるという意味ではそれほどカスタマイズできないのだが、日本語配列を使っていて発生するショートカットキーの左右非対称性に疑問を感じているなら、この辺りのカスタマイズは一度挑戦してみる価値はあるかもしれない。
「Happy Hacking Keyboard キーマップ変更ツール」はHHKBのファームウェアをアップデートする用途にも使われる。なお、このソフトウェアはBluetooth接続状態では使えない。USBケーブルで接続して使う必要があるのでケーブルの用意が必要だ。
長く使い続けることで、作業効率が上がり続けるキーボード
繰り返すが、キーボードは道具であると同時に「嗜好品」でもある。自分の好きなキーボードを使い続けるというのが最良だ。大切なのは「使い続けること」だ。使い続けることでより体になじむ。パソコンは世代交代しても、キーボードはそのまま使い続ける。
ノートパソコンのキーボードが好みなら、同じモデルのノートパソコンを使い続けるしかないのだが、HHKBはノートパソコンのキーボードに載せて使うということも日常的に行える。奇妙に見えるかもしれないが、ノートパソコンでも最初からHHKBを使い続けるというのも一つの手なのだ。
入力インタフェースがキーボードである限り、キーボードは同じモデルを使い続けることで効果が徐々に上がってくる。さらに効率アップを目指すなら、自分の一生もののキーボードを探していくのもよい方法だ。