では、実際にどのような実験が行われているのか。実証実験が行われたファミリーマート 経済産業省店へ伺い、取り組みの様子を調査してきた。
読み取り機をかざすだけで検品が完了
店内に足を踏み入れると、シールのようなものが付いている商品が目に入ってくる。この白いシールが電子タグ。今回の実験では商品すべてではなく、一部にのみ電子タグが取り付けられているようだ。
電子タグには「SGTIN」と呼ばれる識別番号が割り振られており、店舗では個々の商品について「出荷した」「入荷した」「売れた」といったステータスや「消費期限」などの情報を管理している。
無線によってそれらの識別番号を一括で読み取れるので、従来であれば店舗スタッフが1つずつ手作業でチェックしていた検品を、数秒で行うことができるのだ。検品された商品はタブレットですぐに確認できるため、棚卸作業などは大幅に効率化するのではないだろうか。
カゴごと商品を読み取ってお会計
電子タグが貼り付けられた商品のみであれば、専用の無人レジで会計を済ませることが可能だ。ただし、電子タグの付いていない商品と同時に会計をする場合は、一般のレジに並ぶ必要がある。
購入する商品が決まったら、カゴごと専用レジの読み取りエリアに乗せるだけ。電子タグの情報が読み取られ、商品名と合計金額が表示されるので、間違いなければ支払い画面へと進む。
なお、支払いは特定の電子マネーやクレジットカードのみ。現金での支払いはできない。