別チームのメンバーとの混成によって競われる第2ステージ

そして第1ステージとは若干ルールが変わるのが、第2ステージ。ここは、メンバー個々の力が必要とされるステージだ。3人がばらばらになって、同じようにばらばらになった他チームの選手と混成チームを作って、これまた協力しながら問題を解いていくからだ。しかも、その混成チームでの成績の良さが本来のチームの点数に反映されるというルールなのが絶妙。混成チームの仲間を助けてあげると、本来のチームではライバルチームを助けてしまう可能性があるが、点数は取りたいしという、ちょっと駆け引きが生じてしまうような仕組みなのだ。

なぜこんな難しい仕組みになっているのかというと、実はもちろん優勝を目指して競うことが軽視されているわけではないのだが、それ以上に、数学が好きな人同士で交流してほしい、という主催者サイドの考えが繁栄されているからである。今後、もっと参加者が1桁も2桁も増えて大きな大会となっていけば、進行の都合や会場の規模の問題などもあって、そうした数学好き同士が交流できるようなサロン的な雰囲気が失われていってしまうかもしれない。しかし、今はこうしたコミュニケーションも大切にしている大会となっているというわけだ。

そして第2ステージで扱った題材は素数。解答用紙にはびっしりと26×26のマス目の中に1桁の数字がランダムに記されており(画像4)、その中から縦横いずれか3マス連続した数字で、3桁の素数(100~999以内の素数)をどれだけ多く見つけられるかを競う内容だ(素数1個につき点数が与えられる)。制限時間40分で、書籍やインターネットなどはもちろん使えない。自分の頭だけで何個見つけられるかが勝負である。3桁の素数をすべて覚えている人がいうまでもなく最も有利だが、あとは効率のいい見つけ方を編み出せるか、時間配分をどうするかという点が重要となるステージだ。

第2ステージの得点配分は、素数1個につき1点。そして混成チームでの得点が、本来のチームで加算される仕組みだ。つまり、AチームのメンバーA1、A2、A3が、混成チーム1にA1、混成チーム2にA2、混成チーム3にA3が入ったとして、混成チーム1が20点、混成チーム2が25点、混成チーム3が15点取ったとしたら、もとのAチームは20+25+15で60点というわけだ。第2ステージの問題説明文と解答用紙は、以下からダウンロード可能。パスワードは前述したように「op4th20140510」だ。

第2ステージ問題説明文(画像のクリックでPDFの表示が可能)

第2ステージ解答用紙(画像のクリックでPDFの表示が可能)

こうして第1・第2ステージのチーム合計点で上位3チームが選ばれ、決勝ステージに挑むことになる。予選を1位で通過したのが「FUJIYAMADA」で399点。2位は390点の「ほんわかトリオ」だ。そして3位が、スーパー小学生がいる「らまぬじゃん」で、378点となっている。なお、第1ステージにおける最高得点は100点満点中の90点、最低得点が20点だったそうだ。色塗りに関しては、ヒントになってしまうといけないので、1位となったチームの個数は内緒とさせていただく。

画像4。解答用紙。あなたは何個の素数を見つけられるか?(PDFをダウンロードして印刷するのがオススメ)