ここで第1部は終了となり、続いて第2部は工作教室。第1部で説明したように天の川銀河の星々までの距離が計測できたことで、今では星座を構成する星々の位置関係を立体的に見ることも可能で、それを厚紙や糸などを使う「あなただけのオリジナル3D星座」を作って実際に確かめてみよう、という内容である。
この工作キットは未来館オリジナルで、これまでのイベントでも好評だったという。今回は、北斗七星とカシオペヤ座という北極星を見つけるのに使える北半球の代表的な星座(北斗七星は正確にはおおぐま座の一部だが)のどちらかが選べた(画像14)。ちなみに、どうでもいい余談だが、北斗七星にはさすがにひしゃくの柄の先端から2つ目の2等星「ミザール」のすぐ脇にある4等星の"死兆星"こと「アルコル」までは再現されていない。
夜空で実際に見ると、プラネタリウムのドームに投影されているかのように天球上に等距離にあるように見えてしまうわけだが、北斗七星(画像15)とカシオペヤ座(画像16)を構成する星々どれ1つをとっても同じ距離のものはない。地球(太陽系)から見るからそれぞれの星座はたまたまその形に見えるのであって、アルファ・ケンタウリのように地球に近い恒星ならまだしも、もっと離れてしまうと星座の形は大きく崩れてしまう。例えば、ふたご座のα星のポルックスやベータ星のカストルのそば(地球から30~50光年ほど)まで移動すると、北斗七星(おおぐま座)も画像17の通り、かなり歪んでしまうのである。
画像15(左):北斗七星はおおぐま座の一部で、背中から尻尾にかけてが北斗七星となる。画像16(中):カシオペヤ座。Wの字で知られる。画像17(右):地球から30~50光年ほど離れた地点、ふたご座のポルックスやカストルのそばから見ると、北斗七星もおおぐま座全体もご覧の通り(オレンジ色の線は、30光年を表す)。画像はすべてMITAKAで撮影 |
オリジナル3D星座はまさに工作の時間で、紙を点線に沿って切り、組み立てて箱形にして、中で適切な位置に糸でビーズを吊り下げるという具合(画像18~21)。こうすると、箱の1方ののぞき込むための窓からは星座の形で見えるのだが、天井部分には吊り下げる位置が記されており、真上から見るとそれぞれの星の距離が異なるのがわかるというわけだ。ちなみに、あまり中をうまく撮影することができなくて、なんとなくこんな感じというのだけわかってもらいたい。この工作キットのいいところは、ボディが真っ白なので、デコレーションしやすいところで、自分で絵を描くのもよし、シールなどを貼るもよし、という具合で自分だけのオリジナル感を味わいやすいのである。