UPSや電源についての情報は管理ソフトで詳細なステータスまで見ることができるが、Smart-UPS SMT/SMXシリーズでは本体にも液晶ディスプレイが備わっており、現在の接続機器の電力量や入出力周波数、各種アラートなどといった基本的な情報をここで確認することが可能だ。ひととおりの設定についてもディスプレイを見ながら本体で行えるので、ちょっとした設定変更なども楽に行える。

「Smart-UPS 750 LCD 100V (SMT750J)」のフロント/リアイメージ。管理ソフトウェアを使わずとも、本体操作だけで基本的な設定が可能。一方、ネットワークを介したリモート管理にも対応している。新シリーズからはLCDディスプレイスクリーンも搭載され、UPSの状況把握の容易さと操作性が大幅に向上している。

「グリーンモード」で稼働することで、電力利用の適正化・効率化にも大きく寄与できるのもSmart-UPS SMT/SMXシリーズの特徴だ。グリーンモードは、バッテリーの充電状態や入力電源の状態が良好な時に、AVRコンポーネントをバイパスして電源ロスや発熱を抑える。これにより、97%以上という高い電力利用効率を実現、電力コストを低減するとともに、バッテリーの寿命も従来の2.5年から4.5年へと飛躍的に向上することができる。

シュナイダーエレクトリック ビジネスデベロップメント HBNビジネスデベロップメント マネージャー 神谷誠氏

「当社のUPSは、世界中でこれまで2,000万台以上の導入実績があり、その中で培われたノウハウやお客様から寄せられたニーズが現在の製品に反映されています。UPSはビジネスの安全と安心を担保するために長期間にわたって利用し続けるものなので、信頼性の高さというのは最も抑えるべきポイントだと言えるでしょう。」と語るのは、シュナイダーエレクトリック ビジネスデベロップメント HBNビジネスデベロップメントのマネージャー、神谷誠氏だ。

その言葉が示す通り、Smart-UPS SMT/SMXシリーズは、無償保証期間2年、有償保証期間6年と長期間でも安心して利用できるようになっている。バッテリー交換時には使用済みバッテリーを無償で引き取ってもらえるので、長期運用によるコスト負担は最低限で済む。また、シュナイダーエレクトリックが提供するエンドユーザーおよび販売代理店向けの保証登録および製品管理サイト「Club APC」「Partner Club APC」を利用すれば、保証期間の終了やバッテリー推奨交換時期の通知など、UPSのライフサイクルを通じた機器管理サポートを受けることができる。さらに他社製のものを含めて不要になったUPSを引き取る「Trade-UPS(UPS買い替え促進プログラム)」も利用できる。製品自体の信頼性や機能の高さはもちろんのこと、運用面においても中小企業のオフィス利用への配慮がうかがえる。

「Club APC」(左)「Partner Club APC」(右)のWebサイト。専門知識が無くとも安心してUPSが利用できるよう、利用者にとって心強いサポートメニューが用意されている。

Smart-UPSの基本機能、そして新製品であるSMT/SMXシリーズの特徴についておわかりいただけただろうか。次回以降では、実際にSmart-UPS SMT/SMXシリーズのUPSを使いながら、具体的な設定や運用の方法をはじめ、シュナイダーエレクトリックが展開するトータルサポートの詳細についてレポートしていく。