Lync OnlineでWindows Live Messengerユーザーと会話

最後にライブチャット/Web会議機能を提供するLyncOnlineだ。

Lync Onlineを企業内で利用する場合、通常はLyncクライアントを使ってコミュニケーションをとることになるが、クライアントとしてWindows Live Messengerを使用することもできる。Windows Live Messengerは無償で提供されており、ユーザーが自由にインストールすることができるので、通信相手にLync クライアントを強要することなくコミュニケーションをとることが可能だ。

Windows Live Messengerと通信するには、管理者がLync Onlineコントロール パネルから「パブリック IM 接続モード」を有効にすればよい。

図12 : パブリック IM 接続モードの有効化

LyncクライアントでWindows Live Messengerと通信する場合、最初にWindows Live MessengerのユーザーがLync Onlineのユーザーを連絡先として追加する必要がある。

図13 : Lync Onlineのユーザーを連絡先として追加

ユーザーが追加されるとLyncクライアントを使用してWindows Live Messengerと通信ができるようになる。Windows Live Messengerとはインスタントメッセージだけでなくビデオ通話をすることもできる。

図14 : LyncクライアントとWindows Messengerの通信

なお、Windows Live Messengerとの会話はOutlookの会話履歴に保存されるので、後から確認することも可能だ。議事録的に使うことができるので、トラブル発生時も安心である。

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Office 365の各製品は同一のテナント内のユーザーとだけでなく外部のユーザーとも連携することができる。これらの機能を使用すれば、社内のユーザーだけでなく外部の顧客とも効率的に情報を共有しながら業務を進めていくことが可能だ。

さて、これまでの記事はOffice 365上で必要なユーザー情報が既に登録されていることを前提に解説を進めてきた。当然だが、このことは Office 365に利用者登録が必要であることを示している。しかし、社内に認証サーバーを保持している場合、パスワードも含めて社内認証サーバーで利用者情報を一元管理したいと考えるはずだ。実は、Active Directory を使用すればそれが可能なのである。

次回は社内のActive DirectoryとOffice 365の連携について見ていきたい。