SharePoint Onlineサイトを外部ユーザーに公開

続いて、SharePoint Onlineである。

SharePoint Onlineには外部ユーザーをサイトに招待するための機能がある。 この機能を使用するとOffice 365のアカウントを持っていないユーザーにサイトを公開することできるので、複数の企業で案件を進めていくときの情報共有の場としてSharePoint Onlineを活用することができる。

外部ユーザーはサイト単位に招待することができるが、この機能を使用するためには最初に管理者がSharePoint Onlineの管理センターからサイトコレクション全体に対して機能を有効にする必要がある。

図6 : 外部ユーザーの招待機能を有効化

管理センターで機能を有効にすると、外部ユーザーを招待するサイトの「サイトコレクションの機能」から「外部ユーザーの招待」をアクティブにすることができるようになる。

図7 : 外部ユーザーの招待をアクティブ化

ここまでの設定が終了すると、「サイトの操作」の「サイトの共有」から外部ユーザーをサイトに招待することが可能になる。

図8 : サイトの操作に表示されたサイトの共有

外部ユーザーに設定することができる権限は「サイトの閲覧者」「サイトのメンバー」の2種類のみとなっているが、ドキュメントのアップロード/閲覧という基本的な操作であればこれらの権限で対応できるだろう。

図9 : 外部ユーザーに設定可能な権限

外部ユーザーの招待を選択すると、指定したメールアドレスにログオンするためのURLが記載されたメールが送信される。招待されたユーザーはメール内のリンクをクリックすることでサイトにアクセスできる。

図10 : 外部ユーザーに送信されるメール

招待メールの受信者がURLをクリックすると、サインイン方法を選択するための画面が表示される。「Microsoft Online Services ID」「Windows Live Hotmail」の2種類のサインイン方法から選択をすることができる。

図11 : サインイン方法の選択

メール受信者が既に Office 365を利用している場合には、「Microsoft Online Services ID」(Office 365にアクセスする際に使用しているID)を使用してサインインすることができる。ただし、招待の際にOffice 365で使用しているメールアドレスを設定しておかなければならないことに注意しよう。

ユーザーがOffice 365を利用していない場合には、「Windows Live Hotmail」を使用してサインインをすることになる。執筆の段階では著者の環境がSharePoint Onlineのサービス更新による更新が行われていないため、Windows Live Hotmailで使用できるメールアドレスは、「@Live.com、@Hotmail.com、および @MSN.com ユーザー名を含む Windows Live ID と、Live ID ユーザー名の各国で使われているドメイン」に制限がされているが、更新が行われると、これらのドメイン以外のメールアドレスでも外部ユーザーがアクセス可能になるようである。

なお各テナントには、最大 50の外部ユーザーを招待できるライセンスが付与されている(PAL : Partner Access License )。これ以上の外部ユーザーを招待するには、追加のPALを購入しなければならないと定められているが、現時点では1,000ユーザーまで外部ユーザーを招待できるようになっており、これは次期メジャーバージョンアップまでのプレビュー機能として扱われているようだ。詳細については、Microsoft SharePoint Online for Enterprise サービスの説明に記載されているので、外部ユーザーをサイトに招待する際に必要となるライセンスに関してはこのドキュメントで最新の情報を確認してもらいたい。