さっそく届いた評価機を開封してみると、最初にその小ささに驚く。幅200mm、高さ273mm、奥行き337mmというコンパクトなボディは、一般的な4ベイ対応のNAS製品とあまり変わらない。ホームサーバと同等のサイズではあるが、「Intel C206」チップセットなので、Intel Xeon プロセッサを組み合わせることができる信頼性の高いプラットフォームを持っているのが特長。

現在、マウスコンピューターの直販サイトで選択できるプロセッサは「Intel Pentium G630」「Intel Core i3-2120」「Intel Xeon E3-1260L」となっている。搭載するプロセッサベースで型番が違ってくるので注意してほしい。今回レビューを行ったのは、Intel Xeon E3-1260Lを搭載した最上位モデルとなる。

「MousePro SV」シリーズのプラットフォーム

メモリは最大8GBまで増設可能で、メモリタイプはPC3-10600 DDR3(ECC対応)となる。高速メモリが内蔵できるだけに、高いレスポンスが期待できる仕様だ。ハードディスク構成はBTOができ、HDD2台のRAID 1もしくはHDD4台のRAID 10が出荷時に選べる(RAID無しも可能)。導入の初期段階ではそれほど容量にこだわる必要はないと思うので、HDD2台のRAID 1から始め、使用状況に合わせて空きベイに追加していくのがベストの選択だろう。

HDDを格納するベイはホットスワップに対応している。前面パネルのメッシュカバーを開けるとベイが見えるが、ここにSATA規格のHDDをマウントして差し込むだけでセッティングは完了する。なお、メッシュカバーにはセキュリティロックが取り付けられているので、人の出入りが多いような事務所でも安心して運用することが可能だ。

セキュリティロック付きのメッシュカバー

ホットスワップに対応する4つのベイ

本機を稼働させて驚くのは静音性の高さだ。エアフローが効率化されているのがケース内部を見るとよく分かるのだが、効率的なファン配置がされているので、稼働音も低く抑えられているのだろう。これは事務所のサイズに制約があるような場合でも、稼働音を気にせず業務に打ち込めるので、かなり大きなメリットとなる。

フロントからの吸気口はかなり大きくスペースがとられている

内部のダクト形状もよく考えられている