使い方はとても簡単だ。メモリユニットの電源を入れ、背面にあるクリップで紙やノートの上部に固定するだけだ。あとはデジタルペンで紙にすらすらと文字やイラストを描くだけで、自動的に筆跡データがメモリユニット内に蓄積される。デジタルペンのペン先は、油性ボールペン替え芯「ぺんてるKFS7-AD」が付いているため、普通のボールペンとしても使える。

製品にはデジタルペンとメモリユニット、アプリケーションROM、USBケーブルが付属。デジタルペンとメモリユニットをしまうケースも付いてくる

ケースの中身。デジタルペンとメモリユニットは、しっかりした緩衝材で守られている

このように紙の上部にメモリユニットを取り付けて使用する

市販のボールペンに比べると、デジタルペンは少し太い。マジックペンで書いているような感覚だ

デジタルペンの後部にはボタン電池(SR41かSR41W)が2つ入る。SR41の定価は約400円。連続使用時間は約90時間

替え芯「ぺんてるKFS7-AD」は、文具店で100円以下で売っている、ごく普通の替え芯だ

メモリユニットに蓄積されたデータを画像データにするには、BluetoothかUSBケーブルでPCに接続するだけ。製品に付属されるアプリケーション経由でメモリユニット内から筆跡データを吸い出し、PNGやJPGE、PDFなどのファイルに変換し、保存してくれる。また、airpen Pocketはネットワークサービス「Evernote」との連携を重視して開発されており、アプリケーションからEvernoteへ直接ファイルアップロードも可能だ。これは思いのほか便利で、手書きのデータをネットワーク上にどんどん蓄積できるのは、仕事でメモを取る機会が多い人には役立つはずだ。

さらに、2011年3月中には、Android端末で使えるアプリケーションも無償で提供される予定だ。これが登場すれば、喫茶店や公園など、PCを取り出すのに躊躇するような場所でも、手書きメモをEvernote上に保存できるようになる。

メモリユニットはシンプル。電源ボタンとBluetoothボタンが1つずつと、上部にUSB端子。ストラップを取り付ける穴も用意されている

筆者の場合、イベントや記者会見などの取材でメモを取ることが多い。立ったままの仕事が多いのでノートPCは使えず、紙にメモを取ることがほとんど。しかし、後で記事を書くときは必ずPCを使うため、紙のメモを見ながらPCのキーボードを打たなければならない。このようなときにairpen Pocketがあれば、メモ用紙が必要なくなり、画像を見ながら記事を作れる。これはとても便利そうだ。