使用するときは、S1100とPCをUSB接続し、S1100前面の給紙トレイと後部の排紙トレイを開く(Uターンパスの場合)。給紙トレイを開くと電源が入り、あとは原稿をセットしてScan/Stopボタンを押すだけだ。Uターンパス給紙なら排紙トレイが上方向に向いているので、S1100の後ろにスペースはいらない。ただし小さい原稿をUターンパスでスキャンすると、紙詰まりが発生しやすい点に注意だ。ストレートパスの場合は、排紙トレイを開かずにスキャン操作を行う。

給紙トレイには、原稿を左寄せする始点マーキングがあるのだが、どの位置から取り込んでも用紙以外の部分はトリミングしてくれる点がよい。給紙トレイの幅はA4横幅(210mm)より広いが、きちんと真っ直ぐに送り込まれる。傾き補正も優秀で、多少は斜めに原稿が進んでも、傾きを直してデータ化される。

ストレートパスなら、プラスチックカードもスキャンできる

1ページ目のスキャンを実行すると、PCにインストールしたスキャンツール「ScanSnap Manager」がポップアップするので、2ページ目以降を続けてスキャンするか、スキャンを終了するかを指定する。2ページ目以降を続けて取り込む場合は、そのまま次の原稿をS1100の給紙トレイに送ってやればよい。給紙や排紙を監視するCDF(Continuous Document Feelding:連送給紙)機能によって、追加操作なしで複数原稿の連続スキャンが可能だ。

スキャンを開始すると「ScanSnap Manager」のステータス画面が表示される

必要なページを取り込んだら、スキャンを終了させる。続けて「ScanSnappクイックメニュー」が表示されるので、取り込んだ画像をどう処理するかを選択する。例えば「このコンピュータに保存」を選択すると、スキャンデータをPDF形式で自動保存し、標準付属のファイル管理ソフト「ScanSnap Organizer」にも自動的に登録される。そのほか、ピクチャフォルダにJPEG形式で保存したり、OCRを実行してWord/Ecxel/PowerPoint形式で出力することも可能だ。

スキャンを終了させると、ScanSnap Managerのクイックメニュー画面が表示される。スキャンデータの出力先として、さまざまなアイコンが並ぶ。これらのアイコンは、表示と非表示を取捨選択できる

さらに、クラウドサービスとの連携も充実している。「ScanSnappクイックメニュー」には、スキャンデータを「Evernote」や「Google ドキュメント」などにアップロードする操作も用意されている。こうしたクラウドサービスを利用すれば、スキャンデータをいろいろな場所、いろいろなデバイスで参照できるようになる。モバイル使用を考えたS1100にマッチした機能と言えるだろう。