1GビットのPCMウェハが展示

Numonyxのブースでは、PCM(Phase Change Memory)を前面に押し出す形での展示が行われている。ブース前面に90nmプロセスを採用し、先ごろ量産を開始した128Mビット品「P8P」の評価版200mmウェハ(TEGなしとTEGあり)と45nmプロセスを採用し、2009年末から2010年初頭頃のサンプル提供開始を予定している1GビットPCMの200mmウェハが展示されている。

200mmウェハで製造されたPCM(左が90nmプロセス、右が45nmプロセス)

ウェハを眺めるだけではその性能は分からないが、同ブースでは「一定時間分の映像をPCMへ直接バッファリングすることで、タイムシフト再生を実現」する、というデモを行っている。タイムシフト自体の時間は3秒程度だが、実際にその場で試してみると、映っている映像と実際に見える映像が違うため、一瞬不思議な感じを受けるデモとなっている。

PCMによるタイムシフトデモ(カメラが映し出している箇所にはすでに電車は居ないが、モニタには電車が映し出されているのが分かる)

USB 3.0のIPコア

図研エルミックと図研グループであるインベンチュアのブースでは、同社のオリジナルIP/IPベース設計のための各種ソリューション「Z-core」として、GennumのUSB 3.0 SuperSpeed PHY IPと「Z-core USB 3.0 Device Controller」を組み合わせたUSB 3.0ソリューションのデモ展示を行っている。

同ソリューションではUSB 3.0とUSB 2.0のMACを実装しており、PHYインタフェースはデファクトスタンダードに準拠。製品としてもホストとしてもクライアントとしても対応可能としており、2010年4月からの提供を予定している。

インベンチュアが行っているUSB 3.0ソリューションのデモ

デモではVirtex-5を用いて映像転送を行っているが、実際に提供される評価ボードではVirtex-6が搭載されて予定となっている。

無線LANモジュールだけでTwitter

ユビキタスのブースでは、11月10に発表した「Ubiquitous QuickBoot(QB)」を前面に押し出しているほか、CPUを使用しないで、通信プロトコルスタック、アプリケーションを無線LANチップ内に入れ込んだ「Twitter専用端末」による会場の様子をTwitterで発信といったデモも行っていた。

「Ubiquitous QuickBoot(QB)」の実演デモ(何度も電源を落として一瞬での起動を見せていた)

Twitter端末は、2つの無線LANモジュールで今回は構成されており、片方がカメラで撮影した画像を投稿するAPIを搭載、もう片方がLCDを接続し、取得したつぶやきを表示するというもの。セキュリティとしてもWPA2にも対応しているという。

左がカメラで撮影した画像を投稿するAPIを搭載した無線LANモジュールで、右がTwitterのつぶやきを取得して表示する無線LANモジュール

また、同様の無線LANモジュールを用いて、Windows 7およびNASと連動させて、PCからLANモジュールにNASにデータを取得に行け、という指令を発行し、その命令で直接NASから音楽データを取り出し、スピーカで再生するといったデモも行っており、こちらもCPUなど余分なデバイスは用いておらず、無線LANモジュールのみで実現している。

PC(Windows 7)とNASとの連携で音楽再生を行う無線LANモジュール

このほか、同社のデータベースがどういった分野に活用されているかというデモとしてパイオニアのDJ機器「CDJ-2000」を2台、LANで接続し、片方に挿したUSBメモリにある音楽データをデータベース化、もう片方のCDJ-2000のジョグを操作することでさまざまな効果を出すことができるといったことも行われている。

データベースのデモ(左のCDJ-2000にUSBメモリからデータを読み出し、それをLANケーブルを介して右のCDJ-2000に転送、そちらのジョグを操作して音に変化を出していた)