「ロボットってなんだろう?」 - 何を持ってロボットとするのか
まずは"ロボットって何?"という話から。園山氏が「皆さんはどんなロボットを知っていますか? 知っているロボットの名前を教えてください」と質問すると、会場の子どもたちからは「ガンダム!」「ドラえもん!」「アトム!」などの声が上がった。
「その通り、いろんなロボットがいますね。お台場のガンダムは見てきた? ああいう大きなロボット。"ROBO-ONEサッカー"のようなホビーロボット。アームだけの産業用ロボット。イヌ型やアザラシ型みたいなペットロボットもあるし、ドラえもんみたいなものもある。鉄腕アトムのようなヒューマノイドロボットもあるし、それに近いホンダの"ASIMO"のような研究用ロボットもある。では、どれがロボットとして正解なのか? ハッキリ言って全部正解です。ロボットにはそのくらい、いろいろある」とロボットという言葉が幅広いものであることを説明した。
続いて話は"人とロボットとの関係"について。「ロボットにはいろいろあるけど、なぜこんなにも違うのでしょう? 簡単に言えば"使い道"が違うから形も違う。何のためのロボットなのか、が形に表れてくる。"使い道"は"人との関係"で決まる」
「例えば乗り物でも、自転車、自動車、F1、バス、新幹線、飛行機などなど、ロボットに負けないぐらい他にもいろいろある。どれも、何人乗れるか、速いか遅いか、高いか安いか、といった人との関わり合い、使い道が違うから、それぞれ形も違ってくる」
「ロボットも同じで、人との関係が違うから、そのあり方も変わってくる。いろいろなロボットがあるのは、それだけロボットと人の関係もいろいろあるということ。ここをまず、"ロボットって何だろう?"という話の基本として覚えておいてください」と語り、ここで、ロボットの明日、ロボットの未来について話が及ぶ。
「ロボットと人との関係はまだまだある。すでに実現しているものも、なかなか上手く作れていないものもあるが、道案内ロボット、介護ロボット、救助ロボットなどなど、これからたくさん出てくる。大切なのは、そのロボットが"どんな人と、どんな場所で、どんな関係を作っていくのか?"ということ。やみくもに作ってハイ動きました、というのではなく、1つ1つのロボットについてそういうことをしっかり考えていくのが、これからは大切」
「"これがロボットだ"と一言ではなかなか言えない。逆に言えば、"私はこれがロボットだと思う!"と胸を張って言えるなら、それもOK。何をロボットと言っても構わないぐらい、ロボットというのは幅広い世界があるものなんです」と1人1人の意識するロボットが異なることを語った。