最後に、神矢先生に自ら描いたマンガの世界が現実化しつつあることについて感想を聞いてみた。
「まず二足歩行ができるってことが(プラレス3四郎の連載)当時は考えられなかったし、適当に楽しいことをどんどん注ぎ込んで描いていったので、全然実現するとは思っていなかった。二足歩行が出てきてからもまだそんなに経っていないのに、まさか自分が生きているうちにこういう世界が見られるとは。このすごさをもっとみんなに分かって欲しいね(笑)」とのことで、ホビーロボットの格闘大会というビジョンを予見したご本人も、近年のホビーロボットの発展にはつくづく驚かされているようだ。
実際、筆者も今回のU1K観戦を大いに楽しませてもらった。「ROBO-ONE」などに比べると小規模で気軽に参加できることを特徴とした大会だが、参加した自作ロボットのフォルムやモーションなどはレベルが高く、バックドロップで首が吹っ飛ぶなど思わずエキサイトする場面もしばしば。歩いたりバトルしたりという最低線は既成品キットでもクリアされつつあるので、製作者のイメージする"かっこいいロボット"をいかに表現するか、という段階になっていると感じた。
今回、性能面はもちろん"カッコよさ"も追求した「JO-ZERO」と「JO-STD」が登場したことで、ホビーロボット界の裾野はますます広がり、また一歩、「プラレス3四郎」の世界へと近づいていくことだろう。姫路ソフトワークスの今後の展開に大いに期待したい。