制御機器の専門商社として知られるエフ・エー・テクノでは、2008年よりキヤノンソフトウェアのワークフローシステム「Web Plant」を導入することで、業務効率の向上やペーパーレス化を実現した。そこで今回は、ワークフローシステム導入の経緯やメリットについて、事業支援部 情報システム課 課長の冨本眞美氏と、企画グループ グループ長を務める瀬間将宣氏に話を伺った。

内部統制への対応と資源の有効活用が目的

東京都千代田区のエフ・エー・テクノがあるビル

エフ・エー・テクノは、効率的なファクトリーオートメーションの実現に向けた機械や部品、生産設備、各種サービスなどを提供している制御機器の専門商社だ。オムロンの100%子会社ならではの強力なバックボーンを活かした技術や資産、これまで専門商社として培ってきた経験とノウハウ、さらにはオムロンだけでなく豊富なメーカーの商品や技術を組み合わせることで、ユーザー企業に最適なソリューションを提供している。

このエフ・エー・テクノが2008年より導入を開始し、業務効率の向上やペーパーレス化を可能にしたのが、キヤノンソフトウェアのワークフローシステムである「Web Plant」だ。

エフ・エー・テクノがワークフローシステムを必要としていたのには、大きく2つの理由がある。一つはオムロンの連結子会社として、内部統制への対応が義務付けられていたこと、そしてもう一つがISO 14001の取得において、資源の有効活用などを業務改善に結び付けていくという同社の方針があったためだ。

特に内部統制については、3年ほど前からセキュリティ対策やIT資産管理といった取り組みを先行実施していたが、「ルールを作成しても定着しない」「運用にバラつきがある」「営業所や担当者ごとに浸透度が違う」といった問題が発生し、なかなかリスクの解消にまで至らない状況だったという。そこで同社では、まず商社として重要な仕入れ~販売に関わる業務のワークフローをシステム化すべく、同社のSIパートナーであるテクラスと共に2008年2月より構築ツールの比較検討を開始したのである。