バルマー氏の発言との共通点

マイクロソフトCEO スティーブ・バルマー氏が明かした(口を滑らせた?)Windows Cloud(仮)の存在

PDC(Microsoft Professional Developers Conference)は、同社の発表前のプラットフォームについての最新技術情報の詳細を、デベロッパー向けに提供するもの。今年は10月27日~30 日に米ロサンゼルスにて、このソフトウェア開発者向けカンファレンスを開催するのだが、翌週にはハードウェア開発者向け「WinHEC 2008」(Windows Hardware Engineering Conference)もLAの同じ会場で予定されている。これらのカンファレンスでは、次期OSとなる「Windows 7」のプレベータ版が配布予定とのアナウンスが流れている。笹本氏のこのインタビューのちょうど翌日(米国時間10月2日)のこと、Microsoft CEOであるスティーブ・バルマー氏が、「Windows Cloud(仮称)」と呼ばれるWebベース・アプリケーション向けの開発環境を、10月に発表する予定だと、ロンドンのITイベントの講演で明らかにした。米報道によるバルマー氏の引用は、「ここまでしか言えない。これ以上は、発表の楽しみをなくしてしまう」といったものだったが、そのニュアンスはまさに笹本氏のコメントと同じではないかと感じた。

この後、笹本氏のインタビューを進めながら、マイクロソフトが展開する「Windows Life Without Walls」の"壁"について考えていた。

笹本氏は、2000年にMTVジャパン取締役COO就任、2002年に代表取締役社長兼CEOといった役職を務めた後、2007年2月にマイクロソフトの執行役として就任した。それ以前にはリクルートで、主に電子メディア、オンライン関連での新事業立ち上げに深く携わってきた。サービスとしてのオンラインとテレビの融合、そして、ビジネスモデルとしては広告エリアでの経験と視野を備えた人物と言えるが、市場をどう見据えているのだろうか。まずは地デジ市場についてだ。