「18歳~35歳」がネットショップの主要ユーザー
北京を例に取り、ネットショッピング利用者の年齢別構成をみると、18~24歳が31.3%、25~30歳が34.0%、31~35歳が13.0%、36~40歳が9.6%、40歳以上が8.6%で、18歳未満は3.4%となっている。18歳から35歳までの青年層がネットショッピング利用者全体の8割弱を占め、ネットショップの売上を支える「大黒柱」になっている。
利用者の月間収入をみると、10都市平均では、「500元未満(約7,800円)」が6.8%、「501元(7,815円)~1,000元(1万5,600円)」が6.6%、「1,001元(1万5,616円)~2,000元(3万1,200円)」が17.6%、「2,001元(3万1,216円)~3,000元(4万6,800円)」が17.0%、「3,001元(4万6,816円)~5,000元(7万8,000円)」が17.9%、「5,001元(7万8,016円)~8,000元(12万4,800円)」が8.6%、「8,001元(12万4,816円)~1万元(15万6,000円)」が2.7%、「1万元以上」が4.9%。このデータを見ると、「2,001元~5,000元」の中高収入層が全体の34.9%を占め、最大のユーザーグループを形作っていることがわかる。
ところで、ある特定のサイトで買い物をするネットユーザー数がネットショッピング利用者全体に占める割合を10大都市平均の利用率で見ると、一番高いのは淘宝網 (81.5%)。次が当当網(16.6%)、続いて卓越亜馬遜網(13.6%)、四番目がTOM易趣網(8.4%)、これに拍拍網(7.2%)が続いている。しかし、同一ショッピングサイトでも都市によって人気の差がみられ、例えば、当当網は上海、広州においてともに二位だが、北京では三位に甘んじている。
これら主要サイトの売上ベースの市場シェアをみると、順位は利用率と全く同じで、淘宝網(56.3%)、当当網(11.5%)、卓越亜馬遜網(9.4%)、TOM易趣網(5.8%)、拍拍網(5.0%)となっている。麦網(1.5%)、果皮網(1.4%)など、比較的零細小規模のサイトもある。
ネットショッピング利用者の各主要ショッピングサイトに対する忠実度には大きな相違がみられた。淘宝網利用者の57.3%は淘宝網しか利用しておらず、高いロイヤリティを示した。同様の割合は当当網においては24.3%、拍拍網においては20.1%、卓越亜馬遜網においては17.0%、TOM易趣網においては12.2%となっている。
このように利用率においても、市場シェアにおいても、ロイヤリティにおいても淘宝網はダントツの一位で、強固なリーディングポジションを確保している。第二グループの当当網と卓越亜馬遜網、第三グループのTOM易趣網と拍拍網の間には大きな差がみられないことから、今後はこれまで以上に厳しい業者間競争が繰り広げられることが予想される。
報告書は、どこでショッピングサイトを知ったかという設問を設けている。これによると、70.5%の利用者が「インターネット」と答えており最多。以下、「友達や親戚(52.6%)」「テレビ(9.2%)」「雑誌広告(8.0%)」「屋外広告(5.3%)」「新聞(5.2%)」などの順となっている。
テレビなどいわゆる伝統的メディアは利用者のネットショッピングへの導入や営業、拡販において、「友達や親戚(52.6%)」よりもはるかに影響力が低いことが露呈しており、その無力さを露呈している。